惡の華(1) (少年マガジンKC)
この作者の作品に初めて触れた者です。誰もが通る道である思春期。それは自身でコントロールできない戸惑いと嘘偽りのない思いの勢いのままに突っ走り未熟さゆえに失敗をしたりと、振り返ってみると黒歴史だなぁと思う反面とても大切だった時期だったように思える不思議な時期だったりします。
この漫画の登場人物達はまさに思春期真っ只中で、思いの勢いまま苦悩し思春期らしい突飛な行動で大きな事態を引き起したりと、"等身大で共感する"というのとはちょっと違うのですけれども、苦悩し暴走しつつも不純・純粋なその真っ直ぐな思いのままに勢いで行動する姿の生々しい緻密な描写に、不思議と心打たれる感覚とスリリングな感覚が絶妙にマッチしていたページが止まらない勢いがこの作品にはあります(表紙を見れば一目瞭然だと思いますが、甘酸っぱい思春期の作品だと思って読むとえらい目にあいます)。すごい作品です。
ただ注意点としては、正直犯罪行為とか"けしからん"と言われそうな要素も出てくる作品なのでその辺が気になる方や、こういった思春期の勢いが単に痛いものとしか感じる事ができない場合はおすすめできないかもしれません。私としては思春期の人物といい展開といい、見事に描かれ不思議と忘れかけた思いといった考えさせられるものもあったりとして素晴らしい作品だと思います(単純に面白いというのももちろん)。個人的には上記の要素で抵抗がなければおすすめの作品です。
惡の華(2) (少年マガジンコミックス)
この人の作品はほとんど読んできたがこれは特に面白いんじゃないだろうか。あまり過激な表現が出来ない少年誌での連載と言うことで最初はどうなることかと思っていたが、他の作品を上回る面白さだった。仲村に水をぶっかけられた時、名前が透けてしまうのはページをめくる前に予想できたのでもう堪らない緊張感だった。佐伯さんにバレてないとわかった時は安心したなぁ。話は変わるんですが、押見先生のホームページが見られなくなってしまいとても残念です。新しいのを作っている最中で準備中とかっだったらいいんですけど。ツイッターはなんか好きになれないので是非再開して欲しいです。
惡の華(5) (講談社コミックス)
この巻で佐伯さんも変態になってしまいます(笑) でも春日達とはまた違った変態になります。僕は仲村より佐伯さんの方が大好きなのでこの巻はすごく楽しめました。佐伯さんみたいな彼女欲しいなって思っちゃいました(笑)
亜衣ちゃんもけっこう好きです(笑)