羊たちの沈黙 (アルティメット・エディション) [DVD]
ジョディ・フォスターとアンソニー・ホプキンスのコンビネーションが見事。
映画史上最高のカップルといえるでしょう。
センセーショナルな設定と全編ダレることのない緊迫感、人間の根底的な悲しみまで焙り出す脚本と演出、出演者の演技は映画のお手本ですね。猟奇事件映画なのにオスカー獲るだけのことは有り。
レクター博士がクラリスの指を一瞬、ツッと撫でるシーン、原作中もっとも鳥肌を立てた場面なんですが、映画でも忠実に描写されていたのが鳥肌モノの喜びでした。
羊たちの沈黙(字幕スーパー版) [VHS]
今更言うまでもないかもしれませんが大傑作でしょう。アンソニーホプキンスの名演(元精神科医ハンニバル・レクター役)はもちろん、映像、構成共に非常にクオリティも高く、ポピュラー性への配慮もあり、完成されていると思います。そして単純に怖い。底冷えするほどの狂気と異常ではあるが至高の知性を感じさせられて、思わずレクター博士にうっとりさせられてしまいました。他のサイコな作品とは一線を画しているように感じます。続編としてハンニバルが制作されましたが、個人的には前編であるこちらの方をお薦めします。どちらも楽しめる作品ですが、まずはこちらから…。
ハンニバル [DVD]
この作品を鑑賞する上で一つ提案がある。
それは、前作『羊たちの沈黙』の続編として捉えず、独立した作品として捉えた方が良いのでは。
というのも、微妙にキャラクターの心境とか持ち味が変化しているからだ。
前作では、クラリスのレクターに対する感情の中に、うっすらと父親への恋慕が垣間見られた。
それを効果的にしたクラリスの孤独な少女時代の背景は、『ハンニバル』ではバッサリと割愛されている。
前作では訓練生という立場にあったクラリスも、『ハンニバル』では完全にプロのFBI捜査官として“犯罪者”であるレクターを追っている。
演じている女優さんも、ジョディ・フォスターからジュリアン・ムーアに変わった点も影響しているかもしれない。
前作では、その小柄な体型と童顔を活かし、社会的に未熟で女性として頼りなさを演出したジョディ・フォスターに対し、ジュリアン・ムーアは長身でスレンダーな美人捜査官としてレクターと対峙している。
洗練された美を重んじるレクターには、願ったりの相手というわけだ。
大ヒット作の続編として鑑賞すると、首を傾げてしまいそうになるが、優秀な捜査官として風を切って仕事に挑むクラリスの、新たな闘いの物語として捉えるとおもしろい。
ジョディ・フォスターにはなかった妖艶な色気さえ感じるジュリアン・ムーアも魅力的だ。
Winners ~アカデミー賞で聴くクラシック (最優秀作品賞)
クラシック音楽というと、難しい感じで、どうも苦手に思っていたけれど、アカデミー賞作品賞に使われている映画音楽としてのクラシックということで、「どんな曲だろう」と思い、聴いてみた。
「これって、映画用の曲じゃなくて、クラシックだった。」と映画音楽だと思っていた曲の多くと再会。聴いていると熱烈な映画ファンであるからいくつかの場面を思い起こして涙も出てしまった。
「マンドリン協奏曲」にはダスティン・ホフマンのフレンチトースト、沈みかけるタイタニックの船で演奏される賛美歌、そして「ティファニーで朝食を」のムーンリバーのピアノの音色を一瞬聴いた途端に、たまらなく、感動してしまった。
添付のブックレットには、非常に細かい映画、クラシック曲の解説、アカデミー賞の全履歴など、参考書の用な内容で、カラー解説の見栄えも、なかなか美しく、好きだ。
ということで「クラシック」苦手という僕もこのアルバムを
聴いてクラシック、映画音楽をもっと知りたくなりました。
羊たちの沈黙 [Blu-ray]
DVDのアルティメットエディションにあった以下の特典はどこへ行ったのでしょう?
FOXのことだから、後々に特典を入れた特別版を出すと思うので様子見です。
●ドキュメンタリー:「迷宮の中へ」
●メイキング・オブ・『羊たちの沈黙』
●未公開シーン集(22種)
●NGシーン集
●インタビュー:沈黙の中の音楽
●TVスポット集(8種)
●アンソニー・ホプキンスの電話メッセージ
●フォト・ギャラリー
●MGMタイトル・プロモーション