スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー プレミアム・エディション [DVD]
予告映像を観た時から大体どのような世界観を描いた作品なのかは分かったものの、ここまで徹底しているとは思わずその見事な拘りぶりには素直に脱帽、
主演のジュード・ロウが出演のみならず自らプロデューサーまで買ってでたという気持ちも十分に理解できた作品でした。
国内の一部で聞かれた酷評の中には
今時の単なるSFアクションもののような感じで観て
どういった作品だったか理解出来ないままにストーリー、設定等につっこみ入れたりしているといった類のものも少なくありませんでしたが、
元々本国と比べレトロフューチャーリスティックな世界観といったものに馴染みも薄い日本ではどれくらい理解されるのかといったような事も言われていたくらいですし、一部評価で単なる欠点とされているような部分も実際には本作品にとって必要欠くべからざる重要な要素である事も珍しくなく、
全編ブルーバック上での演技云々など評価が分かれた部分も確かにあったものの、
ストーリーや設定、演出などこの世界を描くのに見事に狙って作られた展開は分かった人ほどその細部に至るまでの秀逸な拘りぶりに思わず感嘆の声をあげたくなります。
映像技術が進歩したことにより逆に過ぎ去りし遠い過去に思い描かれていた夢の姿が今になって鮮明に浮かび上がるというちょっと皮肉ながらも素晴らしい体験を往年のSF作品へのオマージュと共に描き切った監督の手腕は新人ながらも中々お見事、すぐに次作品の製作が決定したのも頷けます。
DVD化に際しては劇場公開時からファンから要望の出ていた6分間のオリジナル短編がきちんと収録されたのは嬉しい特典の一つと言えるでしょう。
分からない方に無理にお薦めしようとは思いませんが、
本国のファン同様、理解出来た方には存分に楽しんでいただきたい一作です。
スカイキャプテン―ワールド・オブ・トゥモロー (竹書房文庫)
私は映画を先に観てしまったので、★4つにしてしまいました。
映画では映像感が楽しめましたが、それが本では味わえないのが
少々もったいなかったです・・・。
(そりゃそうですよね~)
しか~し映画より良かったのは、ロボットの動きや姿が、かなりリアルに
描写されているところです!!
映像で観てしまえばこんな感じか~で終わりですが、文章だと、
もっともっと細かな部分がわかり、想像を膨らませるからです。
映画と合わせて読むと良いですよ~。
スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー 初回限定スペシャル・プライス版 [DVD]
全然粗筋も見所もキャストも知らないまま、なんとなく琴線に引っかかるモノを感じて観に行きました。
いや楽しかったっ! 終わった瞬間に快哉を叫びました。
海底二万マイルや地底探検、地球の頂上の島、失われた世界、ロック冒険記や鉄人28号、
サイボーグ009の世界をごたまぜにしたような、科学の織りなす世界に夢を馳せる少年達の
願いや希望や恐れが詰まっていた頃の冒険活劇です。
父親の書斎で埃を被っていた漫画を引っ張り出して読んだような爽快感がありました。
現代の手法でとことん戦前のアナログレトロアドベンチャーを再現したその拘りに乾杯!!
全編CGというのは、そういえばそうかな? というくらいで全然気になりませんでした。
多少わざとらしい箇所があっても、だって、そういうものだしっ!
胡散臭い箇所があっても夢想空想ハチャメチャ冒険活劇だしっ!
という勢いで突き進んでいってしまうところも懐かしいあのノリ。
ヒーローヒロインの、土壇場まで繰り広げる痴話げんかも可愛いですし
でもちゃんと想ってるんだって証拠をさり気く見せるその見せ方もとても素敵でした。
小道具や強力な助っ人登場シーンも、泣けてくる程お約束な型にはまってます。
監督と関係者出演者一同の拘り、愛着が作り上げた、
昔懐かしいノリをきっちりと踏襲した素敵娯楽映画です。