ロケット・ジュース・アンド・ザ・ムーン
Blur/Gorillazのデーモン・アルバーン、近年はトム・ヨークの新バンド「Atoms For Peace」でも超絶技巧のベースを聴かせてくれたRHCPのフリー、そしてアフリカン・ミュージック/アフロ・ビートの生きた伝説である御年72歳(!)のドラマー、トニー・アレンという極上の面子によるプロジェクト、夢の競演/饗宴
そこに現代のソウル・クイーン「エリカ・バドゥ」やガーナのラッパー「マニフェスト」他、数多のアフリカン・ミュージシャンが参加したザッツ・ファンキィなアルバムである
デーモンが近年、アフリカン・ルーツ・ミュージックやBuena Vista Social Clubのようなラテン・ミュージックなどオーガニックな音楽に傾倒していたのは知っていたが、初めて今作をレコ屋で発見したとき「またぞろデーモンが片手間で変なプロジェクト始めたのか・・・ブラーやれよブラー」なんて一人ごちた。だが、試聴機のスタートボタンを押してものの数十秒で激しい自省の念にかられてしまった。そこに流れる音楽があまりに芳醇で多様性に富んでいたから。自身の音楽ボキャブラリーが貧困なので、こういった音楽性の作品には普段あまり触れないのだがいやはや大変に聴き易く且つとても楽しいアルバムである
上記の3人が飛行機の機中で「そのうちジャムろうぜ」と意気投合したのがそもそもの結成の経緯らしいが、ミュージシャン・シップの高さ故か非常に高次元で融合した洗練と熟練の極みを聴かせてくれる
ファンクを基調としながらも#11ではダブに接近し、#7ではNujabes顔負けのジャジーでリリカル、メロウなナンバーを披露するなど様々なエッセンスを散りばめていてあくまでフリー・スタイル
デーモンは、唯一ヴォーカルを披露する屈指のバラード#8以外は主に裏方でアルバム全体のイニシアチブを執っていたようだ。各々が変に個性を出さず邪魔せず適度で絶妙な距離感を保った演奏をしているところが、より一体感のあるグルーヴを作っている
今作は理屈抜きで体感するタイプのアルバムだ。プレイヤーの前で正座して折り目正しく、なんてのより「夏の夕暮れにビール片手に寝っ転がって聴きたいな」とかそんな感じでいいと思う
YOUTUBEでライブを見たのだが、こういう面子でこういう音楽をやったらさぞ楽しいだろうなという「楽しくて仕方ない」感が物凄く出ていた
演奏する楽しみ、聴く楽しみ。文字通り純粋に音を楽しむことに溢れたアルバム
レイター:ヒップ・ホップ・ソウル [DVD]
音楽モノのDVDって、短かったり、内容が薄かったり、どうも中途半端なものが多いと思う。値段のわりに。
これは、イギリスBBCの人気番組レイターに出演したアーティストによるパフォーマンスを収録したシリーズ第6弾で、ヒップホップソウル特集。
これがもうステキな面子が揃っていて、『95年のディアンジェロから2004年のカニエ・ウェストまで』という謳い文句。なかなか滅多に見れない人らもいます。ま、ぶっちゃけ「ヒップホップソウル」という切り口と、揃っている面子がだいぶズレてるような気がするけど(笑)。ネオソウル寄りな人がかなり占めている。StreetsやJameliaなんかもいるのが、いかにも英国のイマの番組でしょう。
しかも33曲収録、一部アーティストには(番組中の)インタビュー映像もあって、これがまた良い。総収録時間は166分!まんぷく。
個人的推しは、6.ERYKAH BADU "On And On"、14.JILL SCOTT "Getting In The Way"(バックコーラスにVivian Greenが!)、15.GLENN LEWIS "Don't You Forget It"、17.SADE "Is It A Crime"、19.KANYE WEST/SYLEENA JOHNSON "All Falls Down"(バイオリンはMiri Ben-Ari、そして後ろにJohn Legendが!)、25.INDIA ARIE "Brown Skin"、29.TWEET "Oops"、30.TERRI WALKER "Ching Ching"、31.VIVIAN GREEN "Fanatic"、32.ANGIE STONE "No More Rain"、33.FUGEES "No Woman No Cry/Fu-Gee-La"。
インタビュー部分は、古館伊知郎みたいな司会者とピアノ前でトーク。
インタビュー中には、アリシアはファンならおなじみのあのカヴァーを自らピアノ弾いて歌うし、ビヴァリー・ナイトは"His Eye Is On The Sparrow"で激ウマな喉を披露するし、アンジー母さんはソウル・クラシックを、ヴィヴィアンちゃんはしっかりジャズを歌う、みたいな。
こういうシーンの収録のほうが、より「おいしい」かも。
Mama's Gun
2000年、Erykah Baduの2ndアルバムです。
1st「Baduizm」(1997)では、R&Bベースに、Jazz, Hip-Hopの要素を取り入れた魅力的な楽曲で、
Deepで濃厚、ソウルフルでスピリチュアルな歌唱を、たっぷりと聴かせてくれました。
ただ、楽曲のカラーが単一色のような印象もあります。(その分、浸れるというGood!な面も)
今回2ndでは、1stで魅せたNew Classic Soulをベースにしつつ、
曲ごとに、もうちょっと多彩な音楽的フレーバーを付け加えたような感じです。
ソウル色が強くて濃厚な(1)、ピアノ & ストリングスをバックに歌う(3)、1st収録曲"On & On"の続編(4)、
Jazz Vo風な(5)(10)(14)、アフリカ民俗音楽っぽいオーガニックな(8)、アコギをバックにナチュラルな雰囲気の(9)、
Stephen Marley (Bob Marleyの息子)とデュエットした素朴な雰囲気のラヴソング(11)
。。。などなど、聴きどころ満載です。
各楽曲のカラーが多様になっていますが、Erykahの歌唱がすべて包み込んだかのように、統一感があるアルバムです。
聴いていると、「とろとろ、まったり〜♪」な感じになるのですが、
「ス、スゴイ。。。」と目を覚ますような、素晴らしい声・歌唱が、随所に出てくるのも、大きな魅力です。
日本では、1stで徐々に人気をあげ、この2ndで一気に人気をあげたと思います。
「Erykah Baduファン」には、マストCD。
もちろん、「New Classic Soulファン」に、オススメです。
(参考)
日本盤は、ボーナストラック「Bag Lady (Cheeba Sac Mix)」収録。
最高のともだち [DVD]
良質のヒューマンドラマです。
13歳になろうとする少年。
もちろん13歳は決して大人ではないけれど、まさにいまその一歩をふみださんとする年頃。その大事な時期に大きく変る周囲の環境に主人公がどう歩みだすのか。
タイトルとなっている「最高のともだち」は主人公の友達のパパスたちの事だとは思うのですが、個人的には主人公を導く女囚人のやり取りの方が好きです。
女囚人の言う「走りなさい」という意味をいろいろと考えさせられました。
Baduizm
とかそういうのじゃない。
そういう音楽がえりかさんだな。
土とか木とかなんかそういうのを感じつつも、
おもいっきし新しいこともやってる。
実はSSJ的にはルックスも最高!(笑)
まだ知らない人達へ
とにかくビデオでケツ振ってる黒人とは分けて聞いてみたら良い。