原爆ドーム 0磁場の殺人 (講談社ノベルス)
いかにも吉村さんらしい作品。
紫帆と高一の時に殺された兄の純太、兄妹を取り巻く人間関係が、犯人・目撃者、友人、等それぞれの思惑のもとに事件が展開していく。
私は、吉村さんの作品の最終章が好きです。
遺恨あり 明治十三年 最後の仇討 [DVD]
視聴率の取りずらいであろう時代劇は、恐らくスポンサーが付きづらいはずです。
にも関わらず、よくぞこれほどの作品をスポンサーありきの民放が作ってくれたと、万雷の拍手を送りたい。
世辞でもなんでもなく、本作は映画として公開しても遜色ない出来です。
音楽、演出、演者、全てが素晴らしく、視聴後は感動すら覚えました。
本来、こういった作品こそスポンサーが必要でないNHKが作らなければならないはずなのですが……
某大河ドラマに絶望を感じた時代劇ファンの方は、ぜひ本作をご覧ください。溜飲が下がること間違いありません。
ヒマラヤの風にのって 進行がん、余命3週間の作家が伝えたかったこと
還暦の誕生日から2ヶ月の若さで永眠された吉村達也氏の遺作。
彼の死を受け入れることができるまで3ヶ月という日数を要した私の疑問を、この作品で解決してくれた。
未完に終わったシリーズ作品の結末が知りたくてずっと待っていたが、結局どうなるんだろうという不安は残るが、最期の日を家族と迎える心構えや病人としての考え方など、いろいろ参考になった。
ご冥福をお祈りします。合掌。