翻訳とは何か―職業としての翻訳
企業内翻訳者として金融経済の翻訳に携わっている者からすると、この本に書いてあることは頷けることばかり。ビジネス・経済・産業の分野で唯一ある程度使える辞書(それすら十分ではない)の監修をしておられるのが山岡氏で、現場の人間からすれば辞書の間違いを見抜けるぐらい出なければ仕事にならないというのが本音だ。我々は、明治時代の小説家が新しい口語日本語を創造したのとはまた違う意味で、日々新たな概念と商品が生まれる時代を生きており、伝達可能な日本語の文章を作り出さなければならない。
英語がもてはやされる時代、翻訳学校ビジネスが大繁盛しているというくだりは非常に面白かった。専門知識・英語力・日本語力のうち最低でも1:1:1ぐらいでなければ翻訳という仕事は出来ない。強いて言えば3つのうち最初の2つの比重が8割を超えるかもしれない。
ある雑誌が行ったアンケートで翻訳者の報酬が少なすぎると指摘されていたが、これは副業として翻訳をしている人が一定数いる以上、正業としている人と同列に比較しても意味がないと思った。上記のような事情から需給のギャップも生じているかもしれない。しかし安かろう悪かろうな世界なのだ。
NHKおかあさんといっしょファミリーコンサート モノランモノランとくもの木 [DVD]
おかあさんといっしょのDVDは出るたびに買っています。
なんせ、うちの二人のおちびさんは、飽きることなく、何度も何度も観ては、テレビの前に釘付け状態。
お母さんも忙しいときはDVDの力を借りることもしばしば。
これからもお父さんは新作が出るたびにアマゾンでお買い物・・・(笑)
ま、でも、DVDを観て、一緒に踊って、歌ってるちびたちを観てるだけで楽しいですね。
何様のつもり (角川文庫)
“テレビを見ていて最も不愉快に感じることのひとつに、たいしたことのないタレントを有難がってチヤホヤしている状況を見せられるというのがある。”―――本書(P.26)より
ナンシーが-そして、彼女の不在を埋められるような書き手/ウォッチャーも-いない今、彼女が憂いていた状況は何も変わってないどころか、余計悪くなっている気さえするわけだが。『噂の真相』の連載を一応、メインにおいている“何”シリーズ(?)の中でも、これは白眉といっていい一冊だろう。“接待ドラマ”=「社長になった若大将」の敗因について、胃腸薬のCMにおける青大将・田中邦衛のスパークぶりについて、『お笑いウルトラクイズ』という場のもつ特殊性について、単発特番時代の(!)テレ東“大食い選手権”について、バラエティーと「笑い声」の関係について(その後、ここにはさらに「字幕」等々の問題が加わったのはご存じの通り)、そして「金八先生」第2シリーズのクライマックス“卒業式前の暴力”の感動について……と、バブル崩壊前後に書かれたものがほとんどだが、ナンシー、冴えております(松本伊代についての文の、彼女の版画に添えた「私を粗末に?」って一言も、よかったな)。初出一覧の、バラエティに富みすぎている誌名の数々にも、思わずめまいを覚えたり。いや、よく集めたもんだ。巻頭には、いかりや母ちゃん・ブー子・意地悪ばあさん青島の、しおりにもなるカラー口絵があり、「おまけ」として添えられた短編小説2編、文庫版ボーナス・トラックである-96年の大河ドラマ「秀吉」の収録を終えた直後(大河の次のテレビの仕事が「デカメロン」!)のものらしい-竹中直人との対談も、いろんな意味でかなり興味深い内容になっており、必読。
なお、表紙カバーにフィーチャーされている森繁御大の版画(の原画)に添えられていた一言は、「わしゃモリシゲか」、であった……。
NHKおかあさんといっしょ 最新ソングブック かっぱなにさま?かっぱさま! [DVD]
なんと言っても、DVDの魅力でもある好きな曲の一発選択や、歌詞表示の選択、美しい映像と音声に、うちの1歳7ヶ月になる娘も大満足です。毎日毎日くりかえしくりかえし飽きずに見ています。子供が大好きなやんちゃるモンチャや「おかあさんといっしょ」のおにいさん、おねえさん等のお話の場面もとってもお気に入りです。是非お勧めします。