創薬科学入門—薬はどのようにつくられる?
著者、佐藤氏の著作は科学を面白く伝えることが上手な人だな、と以前の作品からずっと感じてました。
医薬品クライシスも楽しく読ませて頂き、今回のこの作品も楽しみにして購入。
私自身は化学を専攻しています。
最初の序章辺りは、医薬品クライシスと結構被るところも有って、「あれ大丈夫か?これ?」と思ってしまいました。
が、そんなことは心配する必要がなかったですね。
後半に行くほど内容は発展していき、薬剤の分野ごとに分かりやすく説明が書いてあり、薬学初心者にも楽しめる内容となっていると思います。
ただ、これは一度有機化学を勉強したことのある人はドンドン読み進めていけると思いますが、今までそのような勉強をしたことのない人には少しつまずく所もあると思います(薬の作用機序の説明部分)。
しかし、それを抜きにしてもこの本は十分に楽しめる内容だと思います。
僕みたいな化学を勉強しているけど、薬がどのように設計されているか興味の有る人には楽しく読んで頂けると思います。
医者に頼らない! 糖尿病の新常識・糖質ゼロの食事術 かまいけ式でスローエイジング!
由緒正しい”かまいけ式”食事術とは、朝昼抜きで夕食のみ、1日1食しかも”糖質ゼロ”。糖質1日当り何グラム以下が”糖質ゼロ”と謳えるのか?とか、栄養表示基準みたいにあんまり細かいことは言わない(笑)。また、先生は”アンチ・エイジングはそもそも有り得ない、スローエイジングと言うべき”と仰る。糖質による老化促進を出来るだけ避けて、本来の加齢スピードに戻しましょうよ、との勧めなのです。実に素晴らしい。私は、この”かまいけ式”を少しアレンジしたDietをここ7ヶ月実践して、大幅な減量と、腹囲の減少に成功したのです。そうです、先生の仰る、”異次元体験”を実際に体験し、”まるで別人”に生まれ変わったのです。先生は私の大恩人です。また、先生の存在を教えてくれた、田辺編集委員(朝日新聞社)、伊藤教授(慶大)にも大感謝です。私は方々に救われたのです。以前は、棺桶に片足を突っ込んでいたのですから・・。本当に有り難いことであります。
それにしても、本書は誠に不都合なお話しです。まるで“不都合な真実2”です。炭水化物の生産や加工、流通に関わって、生計を立てているヒトが、現在この地球上に何千万人、いや、何億人も居るわけですから。更に、人類はもはや炭水化物に頼らないとやって行けない程、人口を増やしてしまいましたから。現在なんと67億人です。これらのどうしようもない現実を前に、”糖質摂取は不健康で危険ある、万病の元で老化の元、諸悪の根源である”と唱えるのは実に不都合極まりないものであります。この理論では、その何億人もの人々の多くが、”商売か、生命か”の選択に為らざるを得ないのです。最後には・・・。 街のパン屋さん、うどん屋さん、ケーキ屋さんで、糖尿病やメタボなどの、”糖害病”の方は大勢いらっしゃる。最後の最後は究極の選択です(悩)。
また、釜池理論はコペルニクス級の大発見、一大理論、大パラダイム・シフトだとも思います。地動説と同じ位、社会に対して強烈な(まさに天と地とが引っくり返る位の)インパクトがありますから。しかし天動説(糖=善)を信じているヒトばかりのところで、地動説(糖=悪)を唱えるのは本当に勇気のいることです。怖いことです。釜池先生の勇気には本当に敬服致します。立派な事です。時は17世紀、地動説を口にしたガリレオは異端裁判に架けられ、牢獄にブチ込まれました。”それでも、地球は動く。”と牢内で言ったとか、言わなかったとか。(ガリレオといっても福山雅治さんのことではありませんよ(笑)。)
朝食を抜くと脳が働かないとか、脳はブドウ糖しか使わないとか、炭水化物は三大栄養素の一つであるとか、穀物は人間の本来の主食であるとか、こういった天動説(=迷信=グルコース信仰)を信じている方が、今は未だ圧倒的多数派です。残念ながら、指導すべき立場にいる医師や管理栄養士さえも恐らく、多くが未だに天動説派であります。”隠れ・地動説派”(=糖質摂取が実は危険な事に既に気付いていても、色々な理由から、敢えて声高には唱えない人、又は、唱えられない人)も確かにいるみたいです。先生に依れば、釜池理論もいよいよ”ブレイク”の時だそうです。”糖質ゼロ”は間違いなく今年の流行語になるそうです。そうです、ビール業界における、”糖質ゼロ戦争”の勃発です(笑)。釜池理論の出来るだけ早い普及、一般常識化を切望して止みません。
人類は1万年前に農耕を始め、穀物、炭水化物に手を出したからこそ、文明を築く事が出来たのです。糖質を主食にした食習慣に変える事よって、これ程の人口を養う事が出来るようになったのです。これらは誰もが肯定する歴史的認識です。しかし、それと引き換えに、人類は糖質という、ありとあらゆる病気を招くリスク、万病の元、老化の元、諸悪の根源も同時に背負い込んでしまっていたのです。これを、”1万年前の取引”とか、”究極のトレードオフ”と私は呼びます。先生は、”現代人は過剰に摂り過ぎた糖質の処理に、ほとほと難渋している”と、いみじくも指摘します。本書は、この実に”不都合な真実”に、いい加減に気付くべきである、目覚めよ、と告発する本当に衝撃的な1冊です。糖尿病、メタボの人のみならず、痩身、減量、ダイエット、美容美肌、若返り、健康長寿等に、少しでも興味のある方は、是非是非一読をお勧めします。トンデモ本なんぞではございません。本物中の本物です。将来の”バイブル”です。星を六つ付けても良い位です。また、先生のお弟子さん筋にあたる江部康二先生の著作も、一緒に読まれる事をお奨めします。こちらも名著ばかりで、理解が深まる事、受け合いです。釜池、江部、伊藤・・・(敬称略):”京大学派”が我々国民を引っ張って行ってくれそうです。
専門医が治す!高脂血症 (専門医が治す!シリーズ)
まったくこの病気の知識がなかった人にもわかりやすく書いてあった。
自分で食事を作らない私のような男性には、外食や飲む時の食事の選び方のポイントなどがよかった。
また、運動するための歩く時の注意点もよかった。
妻は、料理集のとおり毎日作るのは大変なので、どういう食品を中心に食べればいいのかがわかってよかったようだ。