君の手がささやいている (1) (講談社漫画文庫)
ろうあ者の美栄子と、それを取り巻く人々との日常について書かれた物語。ほのぼのとしたものが多いですが、ろうあ者に対する偏見や気持ちをわかっていない態度などがズバッと描かれている話も結構あり、考えさせられることも多いです。
ろうあ者やその家族の苦労や気持ちも、その視点でよく描かれていると思います。「言葉がなくても心は通じる」とは言っても、やはり健常者が考えるろうあ者の苦労と、ろうあ者自身の苦労は隔たりがあるなと思いました。健常者の代表として夫である博文、父と母と両方の気持ちが分かる娘の千鶴が、その壁や葛藤、それを超える術を示してくれています。
新・君の手がささやいている (4) (講談社コミックスキス (168巻))
主人公の親友がまだ幼い子供を残して死んでしまう。あまり主人公がメインではないけれど、死に向かいながらも子供を思う母親の気持ちがあまりにも悲しく涙が出てしまいました。母親がどんな風に子供のことをかんがえているのかがよく描かれていると思います。