BLOODY ROAR4
今回はあまり獣化しなくても人間の状態である程度戦えるので、この作品の売りだった獣化の意味があまり無くなってしまっている様な気がします。
育成モードで育てたキャラクターはストーリーモード等で使えるので長く楽しめるのはとてもいいと思います。
キャンセルが出来るポイントまで表示され、そのキャラクターを極めたいと思う人にも安心なトレーニングモードもあり
ただエスケープアビリティと呼ばれる避け行動を覚えないと、一方的な攻撃になりやすいのはどうかと思いました。
BLOODY ROARザ・ファング―スペシャル版 (バーズコミックススペシャル)
大変失礼ながら昔、月刊ジャンプをたまに買っていたものの
この方が連載されていたことを知りませんでした。読み終わって
から、「こんな面白いマンガを知らなかったなんてずいぶん
もったいないことをしたなぁ」と後悔。
厚さも値段も結構あるので、買うにはちょっと抵抗があるかも
知れませんが、読んでみれば厚さの方はまったく気になりません
でした。
読み応えがあってよかったです。
物語の方ですが、少年マンガらしく、変身もののツボや、ちょっぴり
恋愛のツボも押さえていて面白かったです。
大いなる敵に立ち向かうためのアイテムを集めるという展開も、
長過ぎず短すぎず、それぞれ良いエピソードでまとめられていたと
思いました。
また、ヒロインであるところの真白の親友が敵になってしまうあたり、
親友と好きな人との板挟み展開はいいスパイスになっています。
最初から最後まで、作品のテンションを落とさずいい内容になって
いて楽しめました。
元は2冊のコミックスだったものがまとめて再発売ということで、
未収録番外編も入っていますので、この作品を買ったことが
なかったという方は、まとまったこちらを購入されても良いのでは
ないでしょうか。
BLOODY ROAR EXTREME
獣化格闘ゲームブラッディロアの4作目。
今まではPS系のプラットフォームで出ていたシリーズですが、このエクストリームのみGCとXBOX(旧)のみでの発売でした。
ゲーム的には3のマイナーチェンジ版。
スタッフが出したがっていた象獣人ガネーシャと、やはり3の時に構想があった通常の獣化と超獣化で大きく形態の異なる鳥獣人クロノスの二人が追加。
更に隠し要素として漫画版の主人公ファングも参戦。
前作のキャラも総登場していますので、使用可能キャラはここまでのシリーズ中で最大となりました。
元々獣化と相まってキャラごとの差別化がかなり極端なゲームなので、出てくるキャラが増えるというだけで単純に楽しさが増えて、このあたりはいい感じです。
また前作では獣化ゲージ消滅という大き過ぎるリスクの前に誰も使わなくなっていた超獣化は、溜まっている獣化ゲージの量に応じて体力が減少するものの、獣化ゲージは
そのままに使えるようになりました。
超獣化時の性能の変化もキャラごとに特徴付けがなされ、性能的にも使う意義が格段に増しています。
使っている間はタイムカウントが止まるために、残り時間によって体力が回復するモードでは更に違った価値が生まれる事もあります。
ハードウェアの変化に伴いロード時間が短縮され、グラフィックも綺麗になったのも良い点と言えるでしょう。
一部のキャラクタはデザインも変更され、特にほぼ別人と言えるほど落ち着いた雰囲気になったアリスは3よりも圧倒的にいいです。
(イラストは前作までの方が雰囲気があって好みではあるのですが)
このようにシリーズの集大成の格闘ゲームとしては申し分ないのですが、気になるところも。
まず3からの変化に乏しい点。
3までは毎回攻防共に新しいシステムが追加され、それによって駆け引きやキャラクタの使い勝手もかなり変わってきたのですが、本作のシステム的な変更点は全て前作か
らの改善点のみ。
キャラ性能もほとんど変わりません。
ステージすら前作からの使い回しが多いために、尚更前作を遊んでいるようなデジャビュに陥る事も。
またストーリー要素が大幅に少なくなっているのもマイナス。
2の家庭用は各キャラごとに多数のイラストとテキストによって綴られるストーリーモードが搭載され、
3の家庭用も、キャラごとのプロローグとエピローグは新規のイラストとテキストによって語られたのですが、
本作は一応ストーリー要素があるにもかかわらずプロローグは各キャラ共通の上、エンディングも短過ぎて何がなんだか。
前述の通りゲーム的な変化に乏しいのもあいまって、シリーズを遊んで来た人間としては食い足りない感が出てきてしまいます。
一部の隠しキャラ…というかウラヌスの使用条件にもちょっと疑問があります。
コウリュウまでのキャラはアーケードモードで撃破すれば出てくる(一応、コウリュウは4人目までノーミスで進むという条件がありますが、これはさほどきつくはありま
せん)のですが、ウラヌスに関してはサバイバルモードの十六人目に出て来たのを撃破しなければ追加されません(出てくる条件を満たすと他のモードにも登場するものの、
これを倒しても追加されない)。
サバイバルモードは1ラウンド固定難易度固定コンテニュー不可のため、長い道のりを経てようやく出会えたシリーズでも随一の事故らせキャラのウラヌスを、一発勝負で
倒さなければなりません。
しかも彼女を使えるようにしなければ、三人目の新規キャラであるファングを使えないというオマケつき。
これに関してはもう少しお手軽に使えてもよかったのではと思います。
とはいえ、格闘ゲームとしての完成度はなんだかんだで前作よりも上がっていると言えます。
3Dの格闘ゲームとしてはスピード感があり、また如何に変身状態を使い分けるかという駆け引きを全キャラに要求されるのは本シリーズ以外ではあまりお目にかかれない要素でしょう。
使い勝手が微妙だったシステム群はどれも使いやすく調整されていて、同レベルの相手と対戦をするなら本作が一番盛り上がるのではないでしょうか。
ブラッディロアエクストリーム
初代プレイステーションの頃から連綿と続く獣化格闘ゲーム。ゲーム中にキャラクターが野獣に変身してパワーアップするのが売りである。とはいえ、長年この"獣化"ネタ一本でやって来ているので、どうしてもマンネリズムを拭い切れない。
本作は以前にゲームキューブで発売されたものの移植になるわけだが、以前持っていたPS2版を遊んでいるかのようなディジャヴを感じたのには愕然とした。確かに画面はよりリアルで派手になったし、ゲームの冒頭に語られるバック・ストーリーが新しくなっているのに伴い新キャラが加わってはいるが、それだけの事だ。いざゲームが始まるとPS2版と本当に変わらない。床が抜けて下に落ちるようなステージの演出ぐらいはガラッと変えても良かったのではないか。<!P>しかし、それぐらいのことは制作者だって判っているはず。だとすれば、「変わらないこと」そのものがこのシリーズの売りなのだ。そこに遊び手が価値を見いだせるかどうかで、本作への評価は大きく分かれることになるだろう。そして僕は、この変わらなさが好きなのだ。あるいは、ひとつのアイデアを時間をかけて練り上げていく制作者のスタンスが好き、と言い替えてもいい。しかも今回は、アナログスティックに対応したことでより気持ち良く遊べるようになったのだから、尚更である。
ただ、オープニング等のムービーはキューブ版と同じアニメのままで良かったのに、と思う。そんなところで無理に差別化しなくたって...。