Rebecca
主人公の若い女性が避暑地モンテカルロで知り合ったある紳士と恋に落ち突然結婚することになったのですが、彼女は家のあちこちにまだ残る前妻レベッカの痕跡を見たり周りの人々の様々な奇妙な反応を感じていくうち、次第にその影に怯えるようになります。どうしてもレベッカの呪縛から逃れられない・・・。
何が凄いって、彼女の心理描写が怖いくらい凄いです。不安、恐怖、怯えの感情が絶妙に描写されていて、ぎりぎりの極限状態に少しずつ追い込まれていく様が切迫感をもって伝わってきましたし、所々ゾーッと戦慄が走りました。(こういうのはこの作家の非常に得意とするところらしいです。)別に幽霊を見たとかいう分かりやすいホラーではないからこそ。会話等も当事者間のやりとりが映画を見ているように鮮やかに頭の中に浮かんできました。
この小説は単なるサスペンスではなく、主人公の置かれた境遇とその時々の心理とを読んでみて、そういった風にがんじがらめにさせていくことに対して、作者は何かを感じとってほしいのではないでしょうか。
一つには自分の心理状態があると思います。一たびそれが変な方向に向かい窮地に自らを追い込んで疑心暗鬼にさせてしまうと、スパイラル的にますますがんじがらめな状態になってしまう、本当に恐いのはこういう心理の罠なのだと思います。自分を自由に解き放てないのは、時としていやかなり多くの場合、自分の屈折した心理状態なのかもしれません。タイトルが亡くなっている人の名前というのも象徴的だと思います。最初は私も主人公が次第に追い詰められていくのは、レベッカが魅力的で強烈なキャラクターだったからだと思いました。が、見えない敵というか亡霊が自分を圧迫して束縛しているように見えて、そのようにしているのは、実は当事者の心の持ち方であったりする・・・これはいつの時代でも誰にも起こりうることなのでしょう。
また、慣習やしきたりから自由になれない貴族社会階級社会的な環境へも何か感じずにはおれません。レベッカも実は自由でありたかったのだと思います。
最後の最後まで大事です。そして、またもう一度物語の最初の辺を読むと当初よく解らなかったことが解ってくると思います。ちなみにヒッチコックにより映画化されており、DVDも手に入りますので、読んでから見比べてみると面白いですよ。
レベッカ (下巻) (新潮文庫)
後編は益々、レベッカの影を身近に生身に感じる。時間をかけ本を読む楽しみを与えさせてくれる。
白黒の映画画像も一気に黒(暗黒色)とレベッカの怨念の色が見えるような錯覚をおこしてしまう。
不安になりながら読み進む時間も秋の夜長に読むにはお勧め。
安っぽいサスペンス物が読めなくなるかも・・・。???
レベッカ [DVD] FRT-001
第二次世界大戦下の欧州を離れてヒッチコックが米国に渡って撮った第1作で、アカデミー作品賞に輝いた作品。前半と後半で映画のトーンが変わる。
前半は英国の広大な寒々しい屋敷で、ジョーン・フォンテイン演じる米国人の若妻(ローレンス・オリヴィエ演じるマキシムの後妻)が、前妻レベッカの幻影に追いつめられるサスペンス劇。カメラが門の柵の間を通り抜ける有名なオープニングで我々を驚かし、冷やかな使用人を率いるダンヴァース夫人役のジェディス・アンダーソンの無表情の演技が素晴らしい。フォンテーンとアンダースンの作りだす若さと老練、衣装・髪(フォンテーンは金髪だが)の白と黒の対比が白黒映画によく映える。
後半は一転してカメラは屋敷の外に出て、ミステリー&法廷劇になるのだが、こちらはち謎解きが強引な印象を与える。ヒッチ映画としては普通のレベルだろう(並みの凡作以上ではあるが)。勿論私は異様な雰囲気に若妻が飲み込まれそうになる前半の方が好きだ。
ところで、前妻はレベッカと呼ばれるのに、後妻は名前で呼ばれることがほとんどない。過去の人の方がリアリティを感じさせる点に、いくつかのヒッチ映画作品に共通する面白さがある。
Dreams on 1990119 [DVD]
このライブは最初VHSで持っていて、何回も聴いてたらテープが千切れて、DVD
を買いました。落ち込んだり、悩んだりするときにこのコンサートを聴いています。
僕にとって無くてはならないものです。いま、これだけ気持ちを露に、しかも
全身で歌を表現するアーティストは少ないです。なので、このノッコの歌で
心を新たにできるんだと思います。
GOLDEN☆BEST REBECCA
Tattoo Girlを探していました。デビュー前後のLiveで聞いたこの曲はたぶんCD化されてなかったのではないでしょうか??シャケのいた頃のREBECCAはこのような曲調のナンバーがあり後期とはまた違ったよさがありました。この1曲のために買いました。