刑事物語 [DVD]
長かったです…遂にリリースされました。
本作は、ヒロインの境遇や性風俗店の俗称などが原因なのか、他のシリーズ作品より地上波での放送が果たされない傾向が強いので、今回のDVD化には素直に感謝です。このシリーズ、近年は地上波での放映が極めて少ない事もあって、私より若い世代には然程知られている作品とは言えませんが、観た人間にとっては、大変に思い出深い娯楽映画になっている作品かと思います。某サイトでのこのシリーズのDVD化発案が、邦画DVD部門でトップクラスなのもそれを裏付けているかと思います。
記念すべきシリーズ1作目は、主人公の片山元、という刑事の姿を形作った作品と言えるでしょう。よく言われる言葉ですが、片山刑事はウワベだけでない、本質的な優しさを持つ男です。ラストシーンも感動的ですが、個人的には売春で補導された十代の少女に土下座までして愛を説く姿が印象的です。
勿論、以降の作品もDVD化されて欲しいのですが、この「1」のみ版元がサンリオで、以降は東宝さんが所持している、というのがちょっと気になるのです。シリーズのファンだけが楽しむのであれば、衛星放送等でたまに流れた時に録画すればいいのかも知れませんが、もっと多くの人に、若い世代の人にも是非見て欲しい…後世に残したい作品です。だからこそ、新しい記録メディアとして残していって欲しいのです。今このシリーズを見る方法は、衛星放送やケーブルで放映されるのを待つか、磁気テープが劣化したレンタル落ちのVHS、さもなくば時代遅れのLDを探さねばならないのですから。
もう映像記憶メディアが徐々にブルーレイへ移行する今しかチャンスはないかと思うのです。ブルーレイへの移行後、としてしまったら、永久に先延ばしされ続けられてしまいそうな気がしますので。是非シリーズ全作のDVD化を希望します。
版画 のはらうた〈2〉
くどのうなおこさんの「のはらうたカレンダー」原画を中心とした
「のはらうた」の版画版です。おなじみの「かまきりりゅうじ」君
「みみずみつお」君「こねずみしゅん」君「みのむしせつこ」さんたちが
『ほてはまたかし』さんの版画でいきいきと描かれています。
全44篇とお話5話。読みごたえたっぷりです。
地域だけのお金 (お金とくらしを考える本)
お金ということについて考えています。この本では地域通貨などの解説を丁寧に分かり易く解説してくれています。歴史の講義から始まって、地域通貨に関する所までをフォローしています。絵本ですが、かなり読み応えがあります。子供から大人まで幅広く読んで楽しんで貰える本だと思います。
Kamakiriad
リリース時に即CDを購入したが、とにかく音が硬いというのが第一印象だった。特に1〜2曲目のスネアは石のように固く、聴いていて耳が痛くなるほど。当然、アルバムに対する自分の評価は低く、失敗作だと思った。その評価を変えたのが、友人より譲り受けたプローモションCDだった。このプロモCDは放送局配布用で、当時最新の技術だったSONYのSBM(スーパー・ビット・マッピング)を採用。またGOLD-CD仕様でもあった。友人はコレクターCDショップで手に入れたとのことであった。聴いてみたところ、通常のCDより音が柔らかく、一つ一つの音が煌めいていた。このプロモCDを手にして、初めてこのアルバムの良さを認識できたのであった。
そして、そのプロモをも凌駕したのがこのDVD-Audio盤。2ch、5.1chとも96KHz 24bitの高音質で収録されている。2chでは、申し分ないと思えたプロモCDより音が広がり、音の輪郭もよりはっきりしている。そして音の煌めき感が更に進化しているのだ。特に充実しているのが低音部で、耳では聴こえない周波数の音が体を包む感じだ。5.1chは更に良い。各パートがそれぞれのスピーカーに振り分けられていて、そのどの音も輪郭がはっきりしている。特にスノウバウンドの透明感、フロリダ・ルームのホーンセクション、オン・ザ・デューンの空間の広さは感動的だ。リア・スピーカーがフロントと同じ物で聴くと、より凄さが判る。ボーナスマテリアルとして、トゥモローガールとスノウバウンドのPVも収録されているのも嬉しい。今般NIGHTFLYのSACDもリリースされたが、音質面での完成度は足元にも及ばない。
また、このアルバムだが、今になって時代が追いついた感じがする。発表されるのが早すぎたと思う。それを思えばMORPH THE CATの真の評価ももっと後年にすべきかも知れない。とにかく、このDVD-Audioを聴かない限り、このアルバムの真価は理解できないと思う。音質でアルバムの評価は変わるのだ。