ふたり鷹 (11) (MF文庫)
ふたり鷹は言うまでもなく鷹という名前が付いた2人の男の物語です。
その終焉を迎える11巻ですが,果たしてこの物語のゴールを切るのはどちらの鷹でしょう。感動のラストです,全巻購入して楽しんでください。
TOKYO NOIR トウキョーノワール Perfect Edition [DVD]
本作は、熊澤尚人と石岡正人のふたりの監督によるオムニバスだ。結構エロティックな出来だが、そこは熊澤組であり、きちんと女性目線で見ているから、いやらしさはあまり感じない。そこが数多ある「少しエッチなVシネ」と決定的に違うところだろう。吉本多香美、中村愛美、関彩と、3人の主役が織りなす世界観は、清廉な価値観の裏返しを垣間見ているようで、非常に面白い。男優陣はすべて脇に回っているが、ベンガルや温水洋一は今回役得だったかな、と思う(笑)。中でもやっぱりエンケンの存在感が抜きんでていた。眼力のある役者はさすがに魅せる。2本目の「ガールズライフ」は横浜の曙町(伊勢佐木町の裏手)にある風俗街が舞台だ。自分の知る限り、曙町で撮影された映画って、本作くらいだと思う。さすがに横浜フィルムコミッションの撮影協力はなかったようだが(笑)、撮影には本物の店舗を使用しているようで、興味深かった。ただし、中村愛美が店を出て、母親に電話をするバックには東京タワー、っていうのはちょっとどうかと思うぞ・・・。いい作品なので「つなぎ」も完璧にして欲しかったなあ。出来自体は熊澤監督の「バースデー」が一番だが、どれを観ても後悔はしない仕上がりが嬉しい。星4つ。
みんなのテレビ・ジェネレーション アニメ歌年鑑1984
1984年放映のアニメのOP・ED曲集。
目玉は「北斗の拳」のOPかもしれませんが、私は「ペルシャ」と「ウイングマン」を挙げたい。
「見知らぬ国のトリッパー」は聴き応えありました。
「ルパン三世」はプロ野球中継で度々中止になっていたパート3のためか、
どうにも印象が薄いですね。
夢売るふたり オリジナル・サウンドトラツク
映画のオープニング、高層ビルや街並み、雑踏と言った東京の風景が切り取られ、その合間にこの大都会の片隅で生きる登場人物たちの何気ない、でもかなり訳ありな日常がインサートされる。
その営みに優しく被って流れてきたのが今作のメイン・テーマ。まるで、ウォン・カーウァイの「欲望の翼」のオープニングでのあのフィリピンの原生林のバックに流れていたラテン・サウンドのような感覚。
甘美でさらっとした透明感、そしてある意味心地良いアンニュイさ。
心に孤独と闇を秘めながら、思い思いに生きている者たちを優しく包容するような癒しのサウンド。
正直、このオープニングを聴いただけで、このサントラ盤が欲しくなった。
薄いCDジャケット紙、見開きの左側に西川美和のライナーノートが掲載されているだけの簡素なパッケージ。でも、直木賞候補作家でもある彼女のノートが素敵。その文章は美しいんだけど、やっぱり、ここでも素晴らしい。
ちょっと引用してみる。
“都会のくすんだ空の下で、人々の夢がねじ曲がり、内なる醜さや悲しみをあらわにするこのドラマには、まだ侵されていく前の夢そのもののような、美しく、欲張らず、透明な音楽が不可欠だと思っていました。”
ねっ、素敵な表現でしょう。
正に彼女は、このコンセプトを胸に、今まで組んできたモアリズムと珠玉のサウンドを作り上げた。
メンバーで音楽監督のナカムラは、ゲスト奏者としてアントニオ佐々木を指名、温かみと香り高さ漂う極上のツイン・ギターの響きを奏でさせる。
時にザビア・クガードのように、あるいはライ・クーダーのように。
ゆったりと、そこはかとなく、、、。
ライナーノートからもうひとつ引用する。
“ひとつの曲の中に、喜びも希望も、寂しさも虚しさも、悔恨も諦めも、ありとあらゆる感情が含まれていて、聴く人の、それぞれの折々によって感じ方が分かれる事でしょう。”
そうなんです、そんな感じのアルバムなんです。
様々な思いが交差し、やっぱりラストはミステリアスで観る者の判断に委ねるそんな本編同様、魅惑的な1枚。
必見!必聴!