コルピと黄泉の世界
フィンランドのフォークメタル、コルピクラーニの2012年作
2003年にデビューしたからすでに8作目、その愉快なフォークメタルは本作も不変であるが、
アコーディオンの音色と森の蛮族めいた歌声で聴かせるサウンドはよりパワフルになっていて、
本作ではフィンランドの叙事詩「カレワラ」をテーマにしたエピックな雰囲気も強く出ている。
バンドの看板であったフィドル奏者のヒッタヴァイネンが脱退したことも影響してか、
ヴァイオリンパートがやや減っているのだが、その分ギターのヘヴィさが前に出て、
サウンドの迫力が増している。随所に激しい疾走も含んだこれまで以上に重厚なアルバムだ。
Manala - Limited digipak (2CD)
フィンランドのフォークメタル、コルピクラーニの2012年作
2003年にデビューしたからすでに8作目、その愉快なフォークメタルは本作も不変であるが、
アコーディオンの音色と森の蛮族めいた歌声で聴かせるサウンドはよりパワフルになっていて、
本作ではフィンランドの叙事詩「カレワラ」をテーマにしたエピックな雰囲気も強く出ている。
バンドの看板であったフィドル奏者のヒッタヴァイネンが脱退したことも影響してか、
ヴァイオリンパートがやや減っているのだが、その分ギターのヘヴィさが前に出て、
サウンドの迫力が増している。随所に激しい疾走も含んだこれまで以上に重厚なアルバムだ。
Spirit of the Forest
ヨンネ・ヤルヴェラ(vo,g) ホンカ(g) ヒッタヴァイネン(violin,jouhikko,flute) アルト(b) マットソン(dr) アリ(per)
フィンランド出身、民謡メタル・バンド。2004年1st。
元々サーミ族(北欧の先住民族)の伝統音楽を演奏していたヨンネが、メタルと民族音楽の融合をコンセプトに立ち上げたバンド。Shamanというバンド名で活動していた時期もあったが、ブラジルに同名のバンドがいることからKorpiklaaniに変更した、という逸話がある。
まず耳を惹くのは、ヒッタヴァイネンによるヴァイオリンである。テンションの高い演奏陣と、どこか寂しげなヴァイオリンの音色は異色の組み合わせに思えるが、実によく馴染んでいる。ちなみに彼の担当楽器にあるヨウヒッコとは、木製のボディに弦を張ったフィンランドの伝統楽器。
ただこのアルバムは、一般的なメタルに民族楽器を取り入れてみました、的なサウンドであり、それほど民族色が強いわけではない。「民謡メタル」という彼らのキャラが立つのはもう少し後の話になる。
各動画サイトなどにおいて、一介のメタル・バンドとしては異例の再生数を記録し、未だ伸び続けている伝説的PV "Wooden Pints" は本作収録。いかにも予算をかけてなさそうな安っぽい作りでありながら、そのインパクトは強烈。