ベルリーニ:歌劇「ノルマ」全曲
本作品の決定版。カラス、コレッリ、ルートヴィッヒというどうみても収まりの悪い「名歌手」の組み合わせに少し驚くが、セラフィンは、ここでは、非常に大きなスケールと奥行きを発揮して、個性豊かな、豊かすぎる歌手を自身の世界へと調和させている。といっても、カラヤンのような「統率」ではなく、「調和」だ。一方、たっぷりと歌手に歌わせる名匠ぶりは健在。カラスは往年の美声がないといわれるが、私は、本来コロラトゥーラでリリコレッジェーロに近い彼女の声は容貌とは異なり「可愛らしすぎる」ので、ベルカントオペラのノルマは少し重すぎると思っていた。ここでは見事に年齢を重ねた貫禄が生きていて、カラス最後の「声の華」を咲かせる。圧巻は、ルートヴッヒとの重唱で、女声重唱の「名唱中の名唱」と思う。知情意揃った行届いた歌唱は言うことがない。ポリオーネのコレッリは、見事な歌唱だが、やはりベルカントオペラは、彼の任ではない。ややヴィヴラートの掛かったロブストな声は明らかに異質。スピード感のある高音とパッショネートな独創的なスタイルは、ヴェルディ中期以降のイタリアオペラの必需品だが、ここではやはり収まりが悪いのは否めない。ライヴ版でデル・モナコがカラスと競演したものもあるが、やはり場違いだと思う。スティファノかパヴァロティかベルゴンツィのようなベルカントテナーが要ると思う。
ドラゴンボール レイジングブラスト
前作のバーストリミットが不評だったので今作に期待してました。初見での感想は「難易度が高い」でした。最初は基本操作を一から学んで、早速ストーリーをやろうと設定は「ふつう」でプレイ。見事にやられました。
キャラクター数に関しては、ちょうどいいかなという感じです。映画のキャラが少ないのでもう少し欲しかったですね。キャラが少ないという意見が多いですが、あまり多すぎても使うキャラは最終的に限られてしまうので十分かと思います。
ロード時間はまあまあ長いですが、ちょっとしたお遊び要素があるので我慢できます。インストール機能があればよかったのですが。
オンラインはラグはそんなに感じませんでした。相手との電波状況も表示されるので快適にプレイできると思います。
全体評価はいい作品だと思います。画質もPS3だけあって素晴らしいです。結構やりこみ要素もあるので買って損はないと思います。個人的にブロリー3、ベジータ3のような新キャラ嬉しいです。
ヘフリガーの芸術
バッハやモーツァルトの素晴らしさは言うまでもないが、今では手に入りにくいリート集も見事。中でも「水車小屋」。完成度から言えば、彼自身の後年の録音の方が高いし、美しさから言えばこれより美しいものは他にもある。しかしながら、これほどまで主人公の心情に肉薄した生々しい演奏は、他には見られないのではないか。愚かしいほどまでに純朴な青年の、それゆえに純度100%の恋心から生じる喜びや焦り、悲しみが、いささかのわざとらしさもなく歌いこまれ、現代では鼻で笑ってしまいそうな恋物語が現実のものとなって迫ってくる。他にも、シューマン、ヤナチェックなども素晴らしい。テクニックだけではなく心で歌われる歌唱だ。この人が60を越しても現役として舞台に立てていた理由がよくわかると同時に、ドイツ系声楽家の王道を行っているように見えながら、実は非常に個性的な歌い手だったこともよくわかる。
それにしても、これだけの名演の中に、手に入りにくいものが多数あるというのは、実に残念なことだ。リヒターとのバッハだけがヘフリガーの全てではない。分売・再販を強く希望します。
森の絵本 (講談社の創作絵本)
優しい風が吹く、穏やかな森を想像してみてください。
この絵本の中に、その静かで平和な森の世界が描かれています。
コンクリートやアスファルトで囲まれた世界で、自分自身が自然と遠く離れてしまっているように感じたら、是非 この本の中の静かな森を訪ねて見てください。
気持ちが満たされるのを感じることができると思います。
(もしかしたら、人それぞれの心の中に”自分の森”があるのかも知れませんね。)
ベルリーニ:歌劇「ノルマ」全曲 1952年コヴェント・ガーデン・ライヴ
まだ太っているころのノルマ(笑)。
彼女のノルマとヴィオレッタは、他の追随をまったく許しません。
3年後にスカーラでデル・モナコ&シミオナートと歴史的なライヴ
録音を遺しますが、それに次ぐ名盤(54年盤も捨てがたい。60
年盤では残念ながら声に破綻が見られ始めています)。
基本的に彼女はスタジオよりも、舞台での方が数段優れていま
すね。
1幕の孤高の女司祭から、2幕で愛のために崩壊(ほんとうは
女性としての本当の強さを発見)していくまでの矛盾した「あやう
さ」を見事に歌いきるのを聴くと、やっぱりone and onlyの「歌い
手」なんだなぁと実感します。
それと、この時代にこんな役を書いたベッリーニにも拍手!
彼はプッチーニよりも評価されていいと思います。