Blind mystic who 'predicted 9/11' also foresaw jihadi INVASION OF EUROPE in 2016 保加利亞失明女預言家萬加(Baba Vanga) ...
神秘家列伝 ランキング!
本書はご存じ水木しげる氏の筆による神秘家の列伝である。とはいえ、安倍晴明、長南年恵、コナン・ドイル、宮武外骨という顔ぶれを見ると、神秘家というより非凡人伝というのが相応しいようにも思える。ともかく、水木氏は平安時代の伝説的な陰陽師から明治・大正・昭和期に活躍した反骨精神旺盛のジャーナリストまで、その妖怪を描いてきた筆で描くのである。 描き方も、今昔物語などでよく知られたエピソードを描きつつ、時に作中に水木氏本人のコメントが加えられ、様々なエピソードと解説が相まって独特の味わいを出している。 非凡人故に必ずしも家庭的に恵まれた人生をおくったわけではない人についても、水木氏は愛情溢れる筆で描き、通常であれば眉をひそめるような不倫などのエピソードについても、共に生きる者の親近感といったものが筆に見えるようで、読んでも不快にならないのは作者の徳であろう。 長南年恵という霊能力者と呼ばれた人──病治し、水の引き寄せ、見えぬ物を見、知り得ないはずのものを知ったらしい──と、宮武外骨については本書で初めて知ったことが多いのだが、前者には不思議さを、後者には親近感を感じた。荒唐無稽に思えるエピソードには、ひょっとしたらあるかも、という思いを、どう考えても社会不適応者だろう、と思えるエピソードにも、こういう生き方も有りか、と思わせるのが水木氏の持ち味なのであろう。 神秘家列伝 其ノ弐<神秘家列伝> (角川文庫) 関連情報
季刊誌「怪」に連載されたマンガ人物伝シリーズ。「神秘家」というところが水木作品らしい特徴だ。スウェーデンボルグ、ミラレパ、マカンダル、妙恵、安倍晴明、長南年恵を収録。いずれも実在の人物で、とりわけマカンダルはリアル度が高い。霊界に入れたというスウェーデンボルグや奇跡の神女長南年恵など、説明のつかない奇人たちの列伝である。安倍晴明がもっともフィクショナルな感じ。 神秘家列伝(上) (水木しげる漫画大全集) 関連情報
本巻では五人の人物をとりあげています。「あとがき」を読んで、正直たまげました。 「神秘家列伝」というけれど、いってみれば変わり者の一団ということになる(388頁)なんと「神秘家列伝」とは水木先生が興味をいだいた人物の伝記だったのです。そうなると「神秘家」という表題はとくに重要ではないということになります。先生の興味を引いたのが、たまたま、目に見えない世界にかかわった人物に集中したというぐらいの意味合いしかないからです。ともあれ先生のお眼鏡にかなった、選りすぐりの「強力な変わり者」をまとめて読めるというのは貴重なのではないでしょうか。本巻の解説もこの点について整理を行っております。あわせてご覧ください。〈目次〉仙台四郎天狗小僧寅吉駿府の安鶴(左官)柳田国男(民俗学者)泉鏡花(作家)「生きる道に影響を与えた先達の記録」(小松和彦) 神秘家列伝 其ノ四<神秘家列伝> (角川文庫) 関連情報
本書は水木先生が観察してきた数々の神秘家を、マンガにしたものです。初巻のラインナップから先生が観察してきた対象が、たいへん広いことがわかります。水木先生は後年、本書はじめとした様々な機会に、神秘的なことを信じるようになったと、発言されるようになりました。そのせいか、本書に登場する神秘家たちを、たいへんナマナマしく描いておられます。〈目次〉スウェーデンボルグ(スウェーデン)ミラレパ(チベット)マカンダル(ブードゥー教)明恵(みょうえ)神秘家列伝について水木しげる神秘家列伝余滴(荒俣宏) 神秘家列伝〈其ノ壱〉 (角川ソフィア文庫) 関連情報
古今東西の神秘家の話を集めたという説明に惹かれて購読しました。「神秘家」という言葉自体はじめて聞いたけど、言い換えれば「霊能者」とか「超能力者」という意味だと思います。すべて伝記のようでもありますが、話の内容が内容だけに実話なのかフィクションなのか判断しかねるところがあります。でも、水木先生の漫画を読んでいると、これはすべて本当にあったことなんだと信じてしまう自分がいます。特に印象に残っているのが、ブードゥー教の話です。ハイチという国がどうやってできたか、黒人奴隷がいかに悲惨な境遇だったか、そしてなぜ白人はゾンビを怖がるのか・・・。ただ虐げられて泣き寝入りしていたのではなくマカンダルという指導者のもとに結集し、アフリカの大地の神の力を借りて復讐する黒人奴隷の勇ましい歴史があったということに感動しました。 神秘家列伝 其ノ壱<神秘家列伝> (角川文庫) 関連情報