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コーヒー&シガレッツ [DVD]
舞台を見ているようなモノクロ映画。
コーヒーテーブルを囲んで座る２〜３人の登場人物が、数分の会話を交わす。１組終わると、また世界の別の場所でのコーヒーとタバコをたしなみながらの会話が始まります。
別々のシーンの登場人物たちが後で出会う、などというオチはありません。ひたすらコーヒーを飲んで、タバコを吸って、気ままに会話します。
始まって20分ほどで結構冗長な雰囲気が漂いましたが、しばらくするとこの映画独特の雰囲気に入り込めます。
ただ、最初のジャームッシュ映画としてはオススメできない。起承転結やヤマ場はありません。
一番印象に残ったのは、ケイト・ブランシェットの１人２役。正直、見終わって、ネットで同一人物だという情報を見るまで気づきませんでした。上品で、人目を気にする女優と、成功しているその女優への嫉妬を抑えきれず、嫌味ばかり言う従兄弟。これがハリウッドでトップの女優の演技力か、と感嘆するほど全く違う育ちの２人を演じきっていました。素晴らしかったです。
ゴースト・オブ・マーズ [Blu-ray]
映画に関して信頼に足る批評眼を持った複数の人たちがほぼ絶賛に近いコメントを出している作品で、気にはなっていたが、僕はどうもジョン・カーペンターという映画監督が苦手で、逡巡していたもののやっと観たのだった。
カーペンターが苦手な理由は僕の場合は明快にたった一つ、その「Ｂ級」への強い愛、というか「こだわり」が、どうも過剰で観ているうちにこちらの方が白けてしまうのである。例外的に「これは面白い、つーか大傑作じゃないか」と思った『ゼイリヴ』という映画もあるが、さてどうだろう？ と思いつつ観ると、これが噂に違わぬ傑作だった。
物語は未来の家長女制度になっている火星植民地、鉱山のある辺境の街から一本の列車がやってくるところから始まる。無人かと思われたその列車には一人の女性が乗っている。その女性は辺境の鉱山街へ囚人の護送のために出発し連絡が途絶えていた火星警察の捜査官だった。審問会が開かれ、捜査官は辺境で起こった怪事件について語り出す――という、軍法会議もののシチュエーションで語られるヒロインが遭遇した事件というのは、鉱山に隠されていた火星の先住種族の幽霊が目覚め、鉱山街の人々に取り憑くいて首切り種族になって人間を襲うというもので、護送予定だった盗賊の「砂漠」と一時的な協力関係を作って生き残ったもの同志で連帯し街を脱出、追いすがる首切り種族を滅ぼすために原子力発電所を爆破し、戦いで生き残ったのは「砂漠」と捜査官だけだったのだが、お尋ね者の「砂漠」は一人で逃走し、そういうわけで一人で戻ってきたのだ、という事件なのだが、女捜査官から始まる物語は回想を複雑に分岐させたスタイルで、ホークス的な集団的連帯と脱出が描かれ、その手際の良さはとても複雑に錯綜する時系列や少なくない登場人物の関係、また画面上の人物たちの立ち位置や首切り種族との戦いのシークエンスでの描写などに至るまでつねに明快かつ的確な構図と演出が選択されていて、抽象的とさえ言える美しさが達成されている。
「これぞ映画だ」と言わんばかりの確信的な演出は見事としか言いようがない。CGも豪華なセットも装置も（何たって走る列車はミニチュア撮影だったりする）ハリウッドの大スターも深刻なテーマも文学性も「リアリティー」や「アクチュアリティー」もなくたって、しっかりしたシナリオと演出技術があれば面白い映画を作ることが出来る、という職人としてのカーペンター監督の技術の冴えが素晴らしい。特にラスト・シーンの馬鹿馬鹿しいまでの颯爽たる気持ちよさはここ数年の映画では観られなかったものだ。
もっとも、ある意味ではそのような映画であるが故にこの映画はまるでいつ作られたかさっぱり予想できないような反時代的な趣の作品であって、ちょっと人を呆気にとらせるものだろう。正直「ここまでオーソドックスでいいのかなあ」という気も、シネフィルではない僕のような人間は観ながらふと思ったりもした。しかしそれはともかく観ていてぐんぐんひきこまれて笑ったり驚いたり声を出して盛り上がったことは確かである（なんたってこんなに首ちょんぱが見事に描かれる映画なんてそう観られるものじゃないよ）。
フリフレ2
前作同様、黒髪ロングのヒロイン、短いストーリー、そして２ルート分岐です。
違いは血縁関係とヒロインの性格ぐらいでしょうか。
ヒロインが好みなら買いでしょう。
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