世にも怪奇な物語 [DVD]
エドガー・アラン・ポーの小説を映画化した、怪奇映画の名作である。
傑作なのは三作目「悪魔の首飾り」(Tobby Dammit)です。アルコールに溺れ、白いボールを持った少女の姿をした悪魔に付きまとわれ、次第に正気を失っていく様子は昨今のホラーなんかより数百倍見ごたえがあります。
TVの授賞式を抜け出し、フェラーリで夜の街を疾走する姿は誰でも憧れるシーンです。
しかし、いつの間にか、その世界から出られなくなります。極端に人の少ない田舎町には人形が立っていたり、生きた人間は問いかけに返答もせず、自分の世界に入ったままです。
やがて橋の落ちた高速道路に迷い込み、向こう側に現れた少女は怪しく微笑みを浮かべています。
自分の運命を悟ったかのようにダビットは橋の向こう側目がけてクルマで飛び込んで行きます。鈍い音の後、ブランコの揺れるような音がするだけでカメラは止まったままです。
やがてゆっくりと動いていき、橋の向こう側には血の滴るワイヤーがあり、(ここで全ての音が無くなります。)少女の白いボールが跳ね、転がる先にはダビットの首を手にして微笑む少女が映し出されます。
静寂の中、作品は終わりを告げます。
ダビットが死んだ後も少女は存在していましたから、あの少女は実在していたことが最後になって解るのが怖さを増大させています。あの少女はボールの代わりにダビットの首を持ち帰ろうとしていたのかもしれませんね。
世にも奇妙な物語 TV復刻版
配島氏が作曲を手がけた世にも奇妙な物語のサントラです。
有名なガラモンソング、ストーリーテラーはもちろん
昔の週一ドラマ時代に使われていた楽曲が収録されています。
神秘的、感動的な印象の楽曲もありますが
その中でも僕は奇妙な笑い声が入ったテーマ“ゲームソフト”が一番好きですね。
1曲、1曲のクオリティは高く他の番組でBGMとしても使用されています。
ごく最近ではTBSの『飛び出せ!科学くん』で“ゲームソフト”が流れていました。
少し前にも“猿の手様1”がトリビアの種の雑種犬シリーズで使われていました。
独特な楽曲が多いので他の番組で流れたらすぐに気づくと思います。
世にも怪奇な物語 [DVD]
ロジェ・バディム、ルイ・マル、フェデリコ・フェリーニ。この三人の巨匠がエドガー・アラン・ポーの耽美的、怪奇的、幻想的世界を料理したオムニバス作品。必ずしも三作全てが成功を収めているとは思わないが、この監督にこのキャストなら一度見ておく価値はあると思う。
ポーの原作では「ウィリアム・ウィルソン」が好きだが、この映画の中では、やはり「悪魔の首飾り」が一押しだ。現代に舞台を移したフェリーニの手腕を評価したい。
世にも怪奇な物語 HDニューマスター版 [DVD]
ニューマスターということだが、は?どこが?のレベルだと思うし日本語吹き替えぐらい入れて欲しかった。作品自体は一流監督の腕比べみたいで大好きなので残念です。