ルサンチマン 1 (ビッグコミックス)
こんな面白いコミックを今まで読んでなかったなんて。
たまたま、最近岡嶋裕史『ポスト・モバイル』新潮新書を読んで、そこで仮想現実を描いたコミックとして引用されていたことで知った。
読んでみると確かに傑作。第1巻はモテない男のルサンチマンが炸裂するような内容だけど、仮想現実の取り上げ方がいい。決して、どこか彼方にある存在ではなく、あくまでも現実の延長線上にある仮想現実、むしろ並行世界的な存在として描かれている。
仮想の世界も現実の世界に影響を及ぼしあう以上それは、仮想ではなく現実の一つである。向こう側から見ればこちらが仮想なのかもしれない、そんな気がした。
画の感じはあまり好きではないんだけど、不思議な魅力があり、ちょっとしたエロもいい。
全巻、読もう。