第29作 男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋 HDリマスター版 [DVD]
片岡仁左衛門、柄本明とのからみが絶妙。
作品全体にそこはかとなく吹く風はなぜか最後期のムードをただよわせる。
マドンナ石田あゆみは好みが別れるところ。これほど暗いマドンナというのは例がない。
歌舞伎名作撰 伊勢音頭恋寝刃 野原地蔵堂の場から油屋奥庭の場まで [DVD]
歌舞伎のDVDは、数が少ないので、画質などについて比較することができないので星を一つ減らしましたが、舞台そのものの評価でいくと間違いなく5つ星です。仁左衛門さんの色男ぶりがいかんなく発揮されていて、妖刀をふりあげ、髪を振り乱す凄惨ともいえる場面ですら、その美しさに目が離せません。
歌舞伎鑑賞歴の浅い私でも、わかり易く、ドラマティックなストーリー展開に、最後まで厭きることなく楽しめました。玉三郎さんのどこまでも意地の悪い仲居役、勘三郎さんの忠義者。共演も限りなく豪華です。興味はあるけれども、いきなり足を運ぶには敷居が高いとお考えの方の入門編としてふさわしいDVDだと思います。
NHK大河ドラマ 太平記 完全版 第壱集 [DVD]
やはりこのドラマは総集編では食い足りなかったので、完全版発売は嬉しい限りです。第壱集では足利高氏(尊氏)の若き日から「建武の新政」まで。この時代を描いた唯一の大河ドラマで、昭和が平成に移って初めて実現できた企画と思います。当時関係者の苦労は並みではなかったのでは。全体を通じて大河ドラマでも屈指の出来だと思いますが、特にこの前半は良いです。主役陣も好演ですが、脇から支える緒方拳、片岡孝雄(当時)、フランキー堺、藤村志保、原田美枝子、近藤正臣・・・皆素晴らしいです。このクラスの方々は自分の力でキャラを作ってしまいますね。いつも感心しますが、殊に緒方拳には多分伝承が殆ど無いキャラを毎回完璧に「こういう人だったんだろうな」と何の違和感も無く納得させられてしまいます。片岡・後醍醐帝の高慢さと気品と苦渋を織り交ぜた存在感とともに、圧倒的な演技力を見せ付けます。ゴクミの北畠顕家を除いては、配役はほぼ完璧でしょう。(何んでこんな馬鹿なキャスティングをしたのだろうか??)時代考証も例えば後醍醐天皇は劇中では「帝(ミカド)」と呼ばれるなど、しっかりしています。「湊川」以降後半はかなり混沌とするドラマですが、前半をしっかり押さえて、是非通しで楽しんでみてください。
愛之助
六代目 片岡愛之助さんの写真集を購入しました。
発売されることは随分前から聞いていたのでとっても楽しみでした。
写真は去年11月の新橋演舞場でのものから楳茂都流のお家元
としてのお稽古写真や新橋で一緒に出演していた海老蔵さんが
撮影されたものなど色々ですがカラーの写真では普段着の写真
(まるでジャニーズ系?と思うような写真もあります)などが
ありますが舞台写真はもちろん素敵ですがプライベートを
撮影した白黒写真の方がとてもよい感じに思えます。
私が好きなのは某有名カフェにてコーヒー片手に
和んでいるような白黒写真。
本当は満点をつけたい所ですが舞台写真が
少なかったので次回、愛之助さんの写真集こそは
舞台写真がたくさん入ったものにしてもらいたい
という願いを込めて星4つです。
次回もしできることなら多少値段が高くても
片岡愛之助を襲名した頃からの舞台写真を
掲載希望!!です。
歌舞伎名作撰 本朝廿四孝 十種香 / 平家物語 建礼門院 [DVD]
歌右衛門の最後の舞台、彼のエッセンスが集約された『建礼門院』は見物です。しかし、『本朝廿四孝』の歌右衛門や梅幸は、いくらなんでも、年がいきすぎ。もっと若くないと、DVDのように「目の前」で見るのはつらい。マニア向きといえるでしょう。