愛する海――船長50年の航海記
「愛する海」を読んで先ず感じたのは、酷暑の中で冷えた清涼飲料を飲んだ後のような、さわやかな気持ちになったことです。その理由は、石田さんの一途なそして清浄な生き方が、全編にわたり見えたからだと思います。ヘミングウェイの「老人と海」にでてくる、漁師サンチャゴを思い出しました。彼はただひたすら海とともに生きた人間で、老いたある日、大変な格闘の末巨大カジキをしとめたのに、帰路、何度も飢えたサメに襲われ、漁獲物を食いちぎられてしまいます。(私には、これらサメがある種の人間に思われるのですが)
帰港後、疲れ果て小屋で眠っている彼には、悔しさなどなく、若き日に外航船の船員として乗船、アフリカ沖を航海中に見たライオンを夢に見ていたのです。人間とって物や名誉などよりはるかに貴重な財産は、たくさんの思い出なのだと思います。石田さんも若き日に世界の海を航海し、たくさん苦労した結果、同じ量の思い出を持っているのだと思います。この「愛する海」はそんなことを教えてくれる本なのです。
キリストの再臨
アリスベーリーは、自身の出版物の出版にあたり、Lucifer Publisher という出版社をたてました。(後に Lucis Pub, Lucis Trust ) LUCIFERですよ。私はなんだか不気味ですね。。。
改造空母「遠鷹」戦記: 運命のベーリング海作戦発動! (歴史群像新書)
空母の運用が勝敗を分かつことになった太平洋戦争の「IF」として、「もしもアメリカ海軍の制式空母を日本海軍が鹵獲し、運用したらどうなるか」という視点は新鮮です。
敵の兵器を理解することは、その戦術思想を理解することにつながり、ひいては戦略への洞察にもつながるやもしれません。
空母エンタープライズが遠鷹として生まれ変わり、角田少将のもと、どんな活躍をするか乞うご期待、というところ。
捕虜となったハルゼーの行動も今後、楽しみです。