空想ルンバ
「俗・さよなら絶望先生」OPテーマ及び初期EDテーマが収録されたシングルです。
1期OPの例の「ブレブレブレブレ」がインパクトが強すぎて、
正直あれの後じゃどんな曲を持ってきても見劣りしてしまうんじゃないかと思っていたのですが、
どっこいそんな心配は全くの杞憂でした。
「ルンバルンバルンバルンバルンバ」に始まり、
大槻ケンヂとヒロイン役の声優さんたちのかけ合いや、
絶望的な歌詞の中で微妙に救いを残して終わるラストなど、聴きごたえ十分です。
アニメを見ている方は、OP映像が頭に浮かんで効果倍増かもしれません。
そして注目したいのは2曲目ですね。
サブEDということで、番組初期のEDテーマとして使われたこの曲、
報われない恋をまたも絶望的に歌っています。
ここで気になるのはボーカル、1期と同じようにヒロイン役の声優さんが歌っているのですが、
小森霧、常月まとい、小節あびると、今回は作品内において糸色望先生に好意を抱いているであろうメンバーが揃っています。
これが意図的なものだとすれば、この曲は生徒達が先生に想いを向けた曲、と解釈することもできますね。
あ、でも藤吉さんは……何でだろう。
EDは既に変わってしまいましたし、別にCDも出たみたいですが、
何にせよOPとEDが一緒に入ってるとお得感がありますね。
作品が好きな方は満足できる一枚だと思います。
さよなら絶望先生(1) (少年マガジンコミックス)
「行け!!南国アイスホッケー部」「かってに改蔵」などを代表作に持ち、長年週刊少年サンデーにて微妙かつ独特な立ち位置をとってきたギャグマンガ家久米田 康治。その久米田康治が(噂によると)大人の事情から、新天地である週刊少年マガジンにお引っ越しして連載を開始したのが本作「さよなら絶望先生」です。
掲載誌は変わりましたが、基本的な作風はほとんど変化はなく「かってに改蔵」を継承し、一つのネタをどんどんエスカレートさせながらギャグを展開するという形式をとっています。この作者のギャグはストーリーがどれほどバカバカしく暴走してもどこかクールというか、視点が一歩引いた感じがあって、それが独特の味になっていると思います。ニヤニヤとしながら読み進め、ところどころにツボにヒットすると笑いが止まらなくなります。オタクネタを多用するという点も、一部その筋の方々から絶賛を受けた特徴ではあるのですが、第一巻の現在では「改蔵」よりはややおとなしめかなと感じます(一般性を意識しているのかも)。
ギャグ作品としてのある種の過激さや、前衛性をあまり感じさせない作品なので、一見地味な印象ですが、どこにでもありそうで実は見あたらないタイプのギャグ作品を書き続けている貴重な才能をぜひ味わってみてください、波長が合う人なら病みつきになるでしょう。
さよなら絶望先生 オリジナル・サウンドトラック
絶望先生の絵が好きなのなら別ですが、「人として軸がぶれてる」と、「絶世美人」の2枚のCDを買うなら、これ1枚の方が、逆にお得ですよ。私は絵が好きなので、「人として軸がぶれてる」と、「絶世美人」の2枚も持ってますが。(笑)
このCDジャケットの絵もオシャレで好きです。このCDは半分絵が目当てで買いました。(白状)
でも、このアニメの曲は、どこか古臭くて、そこがすごく綺麗で、聞いていて落ち着きます。
さよなら絶望先生 キャラクターソングアルバム 絶望歌謡大全集2
他の方のレビューを見ても分かるとおり期待値が相当高いアルバムで、
実際に日がな聞いていても飽きない曲で構成されています。
「金魚の接吻」が「絶望レストラン」と同じバージョンで収録されていることは
残念と言えば残念ですが、昨今A面(タイアップ曲)でさえマイナーチェンジしない風潮を
考えると、初めて聴く人間向けなんだと思って積極的に他の曲を聞き倒すのがいいでしょうね。
私はサンプルで「フラジール・ガール」「キリトリ線」「密室ロッカーズ・ルーム」を
狙っていましたが、通して聴くと「古都に佇む女」「絶望レストラン(極悪ノ華達)」も
いいものです。
「古都に佇む女」は全体が緩いテンポで"そうだ、京都行こう。"っていう雰囲気もしますが、
どこか荘厳なイメージで2サビ後の間奏にギターがバリバリ入るのを聴いた時にはギルティギアの
「AWE OF SHE」が思い起こされてきました。「(極悪ノ華達)」はサビしか聴いたことが
なかったので、全体の曲調が分からなかったのですが相当ロックチューンされているので
原曲とは全く違う印象を持つかもしれません。あと「フラジール・ガール」は曲が1分半と
短いと思うかもしれませんが、全部シャウトで相当遊んでいるので内容はとても濃いです。
しかし特筆すべきは作詞だと思います。
只野菜摘さんはこの絶望先生にかかわる楽曲の作詞を携わっているのですが、
「古都に佇む女」の“こんど、ふたりで、おとずれましょう。きつちり”の
句読点がしっかり付いてるあたりだとか、きっちり約束を守るのと文末を自分の名前で
〆ているのをかけているあたり、小説通り寺が燃えてるから記念に写真を撮ろうとか、
ドジッ娘に徹して校舎燃やす木津さんらしい感じが出ています。また
「フラジール・ガール」のめっきり本編では言わなくなった“訴えてやる”がふんだんに入っているとか、
最近出番が少ないとか、“わたくしなど ずいぶんもう名前さえ出ていませんわ”と
楓のセリフまで使われているあたりも相当掘り下げられていて、
歌詞カードを眺めているだけでも楽しめるものだと思います。
小節さんジャングル少女ですし。
まあ何故「灰かぶりの少女」の歌詞があんなに短いのかとか思うかもしれませんが。
ちなみに今回のエンドカードはえの素です。
ブラックジョークつながりで、絶望先生らしいですね。