新選組風雲録 洛中篇 (文春文庫)
全5巻読みました。
新選組を基にして想像をふくらませて書かれた小説、と思って読むのならなかなかおもしろいと思います。
私はところどころじ~んときました。どんどん先を読みたくもなったし…5冊まとめて買っておいて良かった。
でも、史実に忠実じゃなきゃダメっていう方には、あまりおすすめじゃないかな…?時々人名など、え?って思ったりしたので…
土方歳三散華 (小学館文庫―時代・歴史傑作シリーズ)
広瀬氏の書かれる文章というのは本当におだやかな文章で、また読みやすくある。
この作品もまた然り。
「鬼の歳三」の側面を時折垣間見せつつ・・という作品が土方を書く上での
セオリーのようになっている気がするが、
この作品は「やさしさを持った歳三」が時折見せる鬼の部分、という感じだ。
あのやさしい土方さんが何故・・と雰囲気も感じ取れるし、
本来はそうだったのかもしれないとも思える。
少なくとも沖田あたりから見た土方というのはそうだったのではないかと思うから。
これから色々な著書を読みたかったのに、広瀬先生は他界されてしまった。
先生の優れた文章に敬意を払いつつ・・合掌。
沖田総司恋唄 (小学館文庫―時代・歴史傑作シリーズ)
6つの短編からなる作品です。
新選組が関わるイベントを大局的に説明するため、時として沖田は脇に置かれ、近藤や土方、そして監察方の山崎などが中心を占める章もあり、沖田総司が主役じゃないの?と思いましたが、後半に行くにしたがって沖田に中心が移ります。
最終章では別れが語られますが、近藤や土方、沖田の最後は分かっているとは言え作者の筆力により余韻のある仕上がりとなっています。
歴史家や研究者からは一介の浪士が持つには金額的には不釣合いと言われる沖田の差料についての説明も流れ良くまとめられています。
全体的に題名からイメージしていた内容とは違っていました、良い方にです・・。