乱暴者(あばれもの) [DVD]
バイクの暴走族の映画で、かのマーロン・ブランド主演です。
マーロンの暴走族としてのいでたちがあまりにもカッコイイ、ということで、有名になったみたいです。
私としては、マーロンの大ファンだけれども、彼の魅力は中身と切り離せないので、
この、屈折した暴走族の役は、うーん、魅力的かどうか、は、難しいところでした。
とにかく、現在この映画を見て感じたのは、実際におこった暴走族によるアメリカの田舎町の事件を基にしている物語である、ということですけれども、
こんなに昔から、バイクを乗り回して興奮している若者がいて、今もなお、いるんだ・・・という、なんか、ちょっと、麻薬みたいな魅力があるのかなー、ということと、
この暴走族たちは、どこからお金が出てくるのだろう?結局、泥棒とか、してるのかなー、ということ。
また、アメリカは、暴走族は、そりゃ褒められたものではないけれど、それを押さえようとする大人たちもまた、お粗末で、
また、この映画に出てくるヒロインの女性も矛盾を抱えているし、典型的アメリカの市民はみんな、生きていくために権力に縛られて生きてるんだなー、ということが、
また、この映画でもわかっちゃうなー、というところでした。
こんな現実があるんだ、ということを映画で知らせてくれた、ということでは、さすが、社会派のプロデューサー、スタンリー・クレイマー、と、思います。
この映画について、マーロンは年取ってから、あれは役であって、自分は断じてあんな風ではない、といいました。
でもまあ、一世を風靡してしまうところに、彼の容姿と存在のインパクトのすごさがあったなー、とは思います。
この映画の中で、一番私がぐっと来たのは、町の人にリンチされて命からがら逃げてきた主人公が、横倒しになっていた自分のバイクを起こして逃げようとするときの、
なんていうか、あー・・・という表情です。自分は、一体なにやってんだろう・・・みたいな。
みんな、理屈やメンツを述べる場面の多い、この映画で、一番、真実味がありました。さすが、マーロン、の顔の演技だと思いました。
リー・マービンが憎めない暴走族の役をしていました。
CLAIMANT
映画:『乱暴者の世界』主題歌に起用された2曲目の"CLAIMANT"。
どの曲もどこか懐かしさを感じさせてくれる。
なつかしいけど、新しい?
線の細く見えるバンドだけど、音はうらはらにインパクトを与えてくれる。
ついつい聞きたくなって、毎日聴いてる♪
今後が楽しみなバンドかな。。
乱暴者(あばれもの) [DVD]
マーロン・ブランド演じる"ジョニー"が率いる暴走族が、平和な田舎町に現れ、対立するグループが居合わせて大騒動に発展します。
とにかく若きマーロン・ブランドの魅力が炸裂しています。暴走族のヘッドというカリスマで、もちろん喧嘩が強く権力にも動じないのですが、田舎娘キャシー(メリー・マーフィ)の無垢な魅力に心を動かされたり、不思議な繊細さが見事に出ていて、やはりジェームス・ディーンと並ぶ若きスターだったんだなぁと感じました。
ところで、この作品を見たきっかけは、何とビートルズです。対立する暴走族のヘッド、"チノ"との喧嘩のシーンで、「ジョニー、みんなお前を待ってたぜ、ビートルズも待ってたぜ」というセリフがあって、この映画を見たジョン・レノンが「ビメ?トルズ」をバンド名に選んだという説があるのです。やっと見られました!
子猫が読む乱暴者日記 (河出文庫)
コイツ(と、別に会ったわけでも性格を知り尽くしているわけでもないのに、勢いでこう呼べてしまうような人柄が、作られたキャラの内側と写真から匂いのように漂ってくる)の胡散臭さは常に一貫している。
本名だかペンネームだか知らないが、名前からしてそうだ。もしこの本の著者名が「小林秀樹」とか「志賀拓哉」だったとしたら、少しやりすぎだった。これではまるで存在自体がただのパクリ人間のようではないか。
ところが「中原昌也」。胡散臭さの演出に最良の名前とは言い難いが、上の二つよりだいぶマシなのではなかろうか。響きが大分安っぽいし、人選も趣味がいい。それにパクリっぽさを前面に押し出しつつ、己のアイデンティティを主張できることが許されるような、開かれた名前だ。そして何より、パッと見の醜悪さとは裏腹に、中原昌也の文章は詩なのだ。その目指すところは中也とはかなりの隔たりがあるが、この本の中に出てくる"女弁護士の○子だ(名前失念)"などを始めとする無意味で唐突過ぎるフレーズの数々は、言葉の響きそれ自体が持つ効力をいやというほど読者に痛感させる。そして、次の日には自分がそれに似た詩を書いてみたくなる。ちょうど私が中原を模倣するかのように中途半端にこの投稿を終わらせるかの如く。
ブレストの乱暴者 (河出文庫)
けた外れの湿り気。邪悪な言動。犯罪と交接と官能による糊塗。
同性愛はその最も頑健で最も無艶なコンテクストの中では賞賛さえされる。
このブレストの漠とした錨地から、ジュネは鋭いポエジーを引き出している。魂の絶望、死のオードを。
それはつらく、強く、ひびいています。