ヨーヨー・マ コレクション
ヨーヨーマ来日から25年間のアルバムの集大成。
各アルバムのなかから名曲がセレクトされています。ベスト版が好きな方には最適だと思います。名曲のセレクトの基準は、若干「どうかな」という感がありますが(わざとメジャー部分の楽章をはずしている曲もあったりして)、CD4枚の構成はなかなかすばらしいです。
そして、DVDと64ページにわたるリーフレットはすばらしいです。定価はいい値段ですが、ファンにはたまらない限定版CDです。これまでのコンサート歴が記載されているのもうれしいところです
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
チャイコフスキーは、やはりロシアの人だったんですね。
ロシア・フィルハーモニーが演奏するこのCDを聞いてそう思いました。
曲がいいのは勿論なんですが、響いてくる音色です。
胸が熱くなりました。
値段はお手ごろなのに、素晴らしく良かった。
これから何度も繰り返し聞くでしょう。
ブラームス:弦楽六重奏曲第1番
もう20数年前の20代、人生の行く先に不安を感じていた頃、この演奏のレコードを買った。何度も何度も聴いた。確固とした信念に支えられた表現に、カザルスに諭されているような、そんな気がしたものだ。
確かレコードには、黒い日傘をさして海辺を歩くカザルスの後姿の写真が載っていたと思う。どこか飄々としたその後姿には、しかし信念を持つ人の凛とした風格が漂っていて、鉛筆で模写をした記憶がある。スケッチすることで、カザルスの魂にもっと近寄りたかったのかもしれない。
その後何度か引越しを重ね、人生の大波小波を超える中で、このレコードを失くしてしまい、レコードプレイヤーもどこかに行き、私のレコードの時代は幕を閉じてしまった。しかし先日ふと、この演奏をどうしても聴きたくなって、CDを買った。再生ボタンを押すと、信念を感じる、品格の漂うあの演奏が始まり、昔と同じように、カザルスに優しく慰められているような、諭されているような気持ちになった。20代の頃よりは少し強くなったけれど、依然として人生の荒波の中でもがいている私に、人生には色々ある、それが人生だし、毅然として生きるものなのだよ、と。
この古い演奏を、これまで一体何人の人が、どのような状況で聴いてきたのだろうか。カタルーニャの人々はもちろん、ベルリンで、ロンドンで、ニューヨークで。戦禍の中で聴いた人もあったかもしれない。そして今でも、私と同じような感情を抱きながら、この稀有の演奏に支えられている人が居るのだろうと思う。
ハーレムのヴァイオリン教室~ロベルタ先生と50人の子供たちの奇跡~ [DVD]
とてもシンプルだがヴァイオリンに対する愛情を十分に感じられる作品です。
『ミュージック・オブ・ハート』の基となったドキュメンタリーですので、ドキュメンタリーが苦手な方でも、その作品と併せて見れば素直に入れると思います。
厳しい先生に叱咤されながらも、小さな子供たちが一生懸命弾いている姿はとても清清しく、演奏後に喜ぶ姿はまるで天使のように可愛らしい。