ジパング(43) <完> (モーニングKC)
戦国自衛隊のパクりのような始まりだった本シリーズ。
途中まではいい意味で期待を裏切る面白さでしたが
最終巻の本巻でラストを迎え、少し残念でした。
その理由はもう本シリーズを読めないことだけではありません。
シリーズ序盤は、タイムスリップ先の時代とみらいのいた時代の
史実がうまくもつれ合い、人物描写の正確性ともあいまって
よいフィクションの世界を描いていたと思います。
ただ、中盤以降は原爆の奪い合いにとらわれすぎたような気がします。
戦争終結手段として原爆が題材になることは否定しませんが、
それによりみらいの艦としての高性能が休止状態になってから
面白くなくなったような気がします。
個人的には、戦史オタク柳一曹の解説シーンが好きで
彼の解説も交えつつ「沈黙の艦隊」のように
主役が大活躍して大団円という展開を期待していたのですが。
それでも、ラストまで期待させたのはさすが作者だと思います。
「太陽の黙示録」も読んでみようと思います。
BG(バイオジェニックス)乳酸菌 ナノ型×1兆個 ☆免疫 肌荒れ 便秘 花粉症 アレルギー☆
便秘や下痢だったのが、毎朝1本飲むだけで治りました。
1か月たちますが、今では1日2回、確実に便通があります。
また、腹痛の人に分けてあげると、数分のうちに腹痛が止まりました。
いろいろ健康食品を試してきましたが、ここまで効果がはっきりしているものは珍しいです。
ジパング 全43巻完結セット [マーケットプレイス コミックセット]
最終巻における物語の終わり方が少し勿体無い気がしますが、全体としては楽しめた方です。二人の主人公、つまり、現代の専守防衛に立脚する角松二佐と旧軍の攻撃精神で育成された草加少佐との友情と対立を描くことによって、現代人が太平洋戦争を歴史的過去として認識するのではなく、その真っ只中に放り込まれたとして(タイムスリップは放り込むための仕掛け)、戦場をどのように直視したらいいのかを探っている物語とも言えそうです。この物語を読むのと並行してレイテ沖海戦のドキュメンタリを読んでいたので、コミックの視覚表現とドキュメンタリの活字表現が相乗効果をなして、物語の戦闘場面に臨場感を持つことができました。物語のクライマックスであるマリアナ沖海戦では史実と違い、日米による大艦隊同士の砲撃戦(旧日本海軍の戦略構想である幻の艦隊決戦)が描かれ迫力がありました。かなり詳細を調べたであろう軍艦の様々なアングルからの描写は見事です。最後に少しだけストーリについて言及すると、角松と草加の二人が沈みゆく巨艦の大いなる渦に巻き込まれながら決別する場面をもって、この物語は終わってもよかったのではないかと思います。なぜなら、戦場における二人の出会いからこの物語は始まったのですから。
ジパング(1) (モーニングKC (731))
いわゆる架空戦記ものとは一線を画す
リアルな人間描写が魅力の作品。
太平洋戦争期に時空転移した最新護衛艦みらい。
ミッドウェー海戦との遭遇、草加拓海の救出などドラマは続く
ジパング Vol.1 [DVD]
そもそもアニメを見た理由は雑誌で「アジアにも売りたい」とあって、「沈黙の艦隊」の作者によるちょっと上等な架空戦記物?程度のものを想像していた私は、そんなことして大丈夫なの?と半ば心配心からでした。
たしかにジャンルでくくれば架空戦記なんでしょうが、主人公の自衛官に「自分は後出しじゃんけんは嫌いなんだ(意)」と、歴史への都合のよい介入を否定させるところから始めるあたり、原作者とアニメスタッフの理性と正常な倫理観に安心しました。(まだ原作もアニメも道半ばですから、この先どうなるかはわかりませんが)
アニメ作品としても、海上自衛隊の協力を得てCGで描かれた最新装備の護衛艦と海のビジュアルは美しく、艦内生活の描写などはそれらしく見えますし、答え合わせのように後から読んだ原作と比較しても、考証はさらに精緻に絞り込まれ物語の盛り上げに一役買っています。
原作に敬意を払いつつ、新たに手に入った情報を盛り込んで作品を更なる高みに押し上げようとするアニメスタッフの姿勢は尊敬に値します。彼らの目論見通り、この作品が国内だけでなく海外に販売展開することが出来たとして、そこで物議をかもしたとしても(起きるでしょう、日本が作った第二次世界大戦のアニメというだけで気分を害する人はいると思いますから)その議論は健全なモノになってくれるのではないかと期待出来ます。
本作は、右にも左にも変なふうに利用されない優れたシミュレーションであり、健全なエンターティメントでもある。
今後も、その道しるべを失わずに完成することを期待して、満点を付けておきます。
よい航海を。