砂の城
2万2千人を超える犠牲者が出た日本最悪の大津波である、明治三陸地震津波。
悲劇的な話ではあるが、事実をもとに読みやすい文章で、方言を交えながらリアルに描かれている。
風化させてはいけないという作者の強い想いが心を打つ。
三陸海岸大津波 (文春文庫)
津波被害の貴重な記録であるとともに、今後の津波被害を少しでも食い止めるための参考文献となる1冊です。著者が三陸を旅するなかで、三陸を度々襲う津波に興味をもち、当時災害を経験した人々に逢い詳細に話しを聞きまとめている。本書を読むなかで東方地方太平洋沖地震の出来事を思い出しました。私は岩手県内陸部におりましたが、今まで経験したことのない長く強い地震の中で、度々大砲のような音を聞いた。渡り鳥たちもこの地から一刻も早く逃げたいのか、物凄い数の鳥が飛んでいた。このような出来事のうち、本書でも大砲のような音のことが書かれていたり、津波の前の魚たちや、井戸水の変異にも触れられている。 また将来同じような災害があるのだと思います。その時に備え特に岩手、宮城、福島の太平洋沖地区では参考にし、読み継ぐべき1冊だと思います。