敗血症診療ガイドライン
2004年にSurviving Sepsis Campaign Guideline(SSCG)が上梓された際に感じた興奮は今でも鮮明に覚えている。「敗血症の」という但し書きは着いているとはいえ、重症患者の全身管理についてSSCGほどに過去のMile Stone Paperを掘り起こし、詳細な検討・評価を与えている文献は実に少なかったからだ。当時、自分は日常臨床に対する疑問をもてあましていた初期研修医ではあったが、明快で裏づけのある回答を与えてくれるSSCGに深く傾倒し、1週間と経たないうちに参考文献はあらかた読み終わっていた。実際、SSCGを足がかりにすることで、集中治療の現場で行われている治療の変遷や試行錯誤が理解でき、その後に続く様々な文献の理解も格段に深くなることがわかる‥もちろん、臨床における展望という意味においても。
2008年度のSSCG改訂版も実によくできている。が、2004年度版に比べるとVolumeが多くなり過ぎてしまい原著を読むことに躊躇いを覚える諸氏も多いだろう。本書は、本邦の実情を盛り込みながらSSCG2008のポイントを邦訳しまとめた良書である。願わくば、本書をきっかけとして、原著ひいては参考文献にも目を通し、あの興奮を共有して頂きたいと願う。
INTENSIVIST VOL.1NO.2 2009(特集:Sepsis)
集中治療と言えばセプシスだけどその醍醐味をよく伝えている。
企画として面白いと思う。
ただこんな感じで雑誌を発行していったらネタがなくなるような気もするが。。。。
しかし、そこを何とかしてくれそうなのが筆者たちのパワーであろう。
筆者たちは若手の集中治療医を育てようとがんばっているようだ。
このような教育に熱心な医師がたくさん増えると良いと思う。