ちょっとかわいいアイアンメイデン (1) (カドカワコミックス・エースエクストラ)
4コマnanoエースで連載中の作品。
作画担当のa・アルフライラ先生は、ググると分かりますが成年向け同人誌(ふた○り系)で活躍されている方で、その技量がふんだんに発揮されています。
本作は、冒頭からいきなり主人公が「ヴァイオリン」と呼ばれる拷問具で拘束され、拷問部に勧誘されるところから始まります。
一癖ある登場人物らが、当たり前の部活動として拷問の研鑽を積んでいる様子は、ショッキングながらも斬新で時としてエロい。
とはいえ、基本的にはギャグベースで話が進みますので、テーマがアブノーマルなだけで基本的には日常系ドタバタ劇と思って差し支えありません。
見所は、ふたなr・・・ではなく男の娘として登場するキャラでしょうか。
男の娘バレした後にもかかわらず、いきなりシャワーシーンでお目見えしたときは、どう見ても女の子・・・と思ったら、うぉぃ、肌に滴る水滴に紛れてチラリとぶら下がるお稲荷さんがががが
(あ、普通に女の子勢も露出高いです)
主人公らが通う女学校は実在した「陸軍中野学校」を元ネタにしており、各話の間にある「ちょっとかわいい拷問コラム」で簡単に触れられていますが、(女学生が拷問云々はさておき)私たちにとっては縁のない空想のような拷問という行為について、興味深く読んでいけます。
勿論一般誌ですので作中の直接的な描写は抑えられていますが、台詞やコラムで書かれてることはわりと容赦ないです。耳そぎとか、車裂きとか。
それらを踏まえて本編を読んでいくと、ごっこ遊びのように見えるふざけあいも、結構・・・
マンネリ化してきたこの手の漫画の中では、変り種として面白いテーマだと思います。
作者のファンは勿論、「アブノーマルネタおいしいです」という方にオススメ。
ただ、基本的に4コマ漫画構成なので、拷問の「長い時間をかけて堕とす」ような描写には不向きなのが辛い。良くも悪くもあっさりです。
また、一般誌レベルに落とした描写もちょっと物足りないというか、勿体無いですね。
それゆえに「ちょっとかわいい」なんでしょうけど。
ちなみに、タイトルになってるアイアンメイデンはほとんど出てきません。
部長(作品)にとって何か重要な意味合いのあるアイテムのようですが・・・
圓生百席(55)真景累ヶ淵(しんけいかさねがぶち)~1「宗悦(そうえつ)殺し」~2「深見新五郎」
高価になりますがどうぞ全編お聞き下さい。
「素ばなし」といわれるジャンルに分類されるもので、
いわゆる怪談噺ではありません。
しかし怖いのなんのって!
効果音や演出に頼らず、単なるスタジオ録音なのに
この怖さは圓生師匠の高い技量に依るのでしょう。
前半のクライマックスは勿論「豊志賀の死」です。
古今亭志ん朝師匠もここだけ単独で演じておられます。
業病に憑かれた豊志賀の嫉妬、妄執は実に恐ろしく、
いいトシをして夢に見ました。
後半は「お累の自害」です。
人が変わった新吉の残酷さに身の毛がよだちます。
瞼を閉じても開いても情景が眼に浮かぶようで、
聞いてしまった事を後悔しつつ、どうしても
終いまで聞かずにはおられません。