B'z The Best “Ultra Pleasure”(2CD+DVD)
つい最近B'zのファンになった方には無難なアルバムではないでしょうか。B'zの歴史を駆け足で触れてゆける作品だと思います。ライブのB'zはまた格別です。曲のアレンジ等たまりません。損は無いでしょう。
さて、ここからは私見です。
私はPleasure以来B'zのファンです。そこから遡り過去の作品は買いあさり、明けても暮れても聞いていました。
作風が変わるのは致し方無いと思います。しかしそれに相まってベストアルバムの乱発や、昔の映像を引っ張り出してのDVDセット販売…最近のB'zの動向には正直『営利主義』の臭いが漂い過ぎている感が否めません。The 7th Bluesの「にわかファンを篩いにかけていた」時代もあったのに、この動向はファンの減少を示唆しているとしかいえない…と感じる自分に寂しさすら感じます。
これほど大きなグループだとご本人たちだけでは制御出来ない何かもあるでしょう。ですが、以前の様に自由を感じさせる作品の出現を望みます。
武器としての決断思考 (星海社新書)
タイトルに惹かれて読んでみたが、書物として読む限りでは著者の意欲や実際の授業での迫力は十分伝わってこない気がする。
著者は、変化が激しい今の時代、これまでの価値観や方法、人生のルールというものは意味をなさなくなってきている。だから武器としての教養とどんなことでも自分で決めていく時代の「決断思考」が必要と説く。そしてその決断思考の具体的方法としてディベートないしはディベート的思考が有効であり、ほぼ最初から最後までディベート思考の具体的方法をいくつかの例をもとに述べている。
思うに、これは著者の東大弁論部-マッキンゼー-独立しベンチャーキャピタルといった華々しいキャリアの中で著者自身が体得し成功を収めて来た方法を、これから現代社会に立ち向かう優秀な若者達に是非とも伝授したいという思いが、京大での授業になり、本著作になったものという気がする。
確かに短時間でスキルを身に着け、効率的に世渡りをしていくには有効な方法かもしれない。しかし、著者の意欲、志向に水を差す気はないが率直な感想は以下の2点である。
その1、大切なのは、知識をではなく物事を正しく掌握し判断する方法を身につけること、というのはその通りと思う。しかしそれはこの本をハウツー本として読み、書かれたことを身に着ければできるようになる、といった性格のものではないのではないか。それは本人の実践・経験の中で身に着ける他なく、著者自身も誰かに教えられた訳でもなく、自分の経験の中で自ら身に着けて来たものではないか、ということ。昔から親父の背中と言われる所以でもあるように思う。
第2は、もっと人間社会の、思考の多様性ということを意識してもよいのでは、ということ。
著者もディベートが総てと思っている訳ではないと思うが、この本からはディベートが総てという風に著者が信じているように思えて来てしまうのである。ヨーロッパ民主主義のConcession, Compromise という言葉はもう少し奥行きも射程も深い気がする。
結論的には、若者が一定の緊迫感、緊張感の中で授業として著者と対峙し、その中でこの方論を身に着けていく訓練としては、その若者が社会への第一歩を踏み出す上で大変有効かもしれない。しかしこの本を読むだけで同様の効果を期待するのは無理があろうと思う次第である。
アイアムアヒーロー 8 (ビッグ コミックス)
8巻にして遂に主人公の英雄が明確な戦闘の意思をもって撃ちました。いや長かった。戦闘行動にでるのに8巻までかけるゾンビものなんて前代未聞でしょう。
帯も「英雄、ついに発砲」ですし、たしかスピリッツでの掲載時は3週連続で煽りが「英雄。ついに撃つ」でした。どんだけ待たれてるんだ英雄(^^;
ところでここまで「撃たず」の逃走劇を描いてきたことに意図がないなんてことはもちろんありません。
この作品、ゾンビパニックものではありますが、もうひとつ、「ヒーローたりうる人物とは」という問いかけが常にあります。
英雄は優柔不断で気が弱く、また倫理や社会のタブー・法律に反することに極度に抵抗します。抵抗と言うよりも、畏れていると言っていい。
言ってしまえば気が弱いゆえに大きな罪悪の責任を負うことを畏れてるんですね。
しかしこの臆病さを、社会が半壊しかけたこの作品世界において「いまだに持ち続けている」ことが奇異なんですね。
倫理や社会のルールを遵法する人間と言うのは、極度に社会化されたひ弱な人間であり、およそサバイバルには向かないのですから。
しかし今回、英雄は勇躍してZQNどもを撃ち殺しまくります。なぜか? 理由は極シンプル、同行していたブライを助けないといけないから。
意地悪な言い方をすれば、人助けという動機付けがあることによって、罪悪の責任が軽くなり、今まで異様に重かった引き金が引けた、ということです。
壮絶な撤退戦の中、諦めを口にするブライを励ますほどの生命力すら発揮します。背中に守るべき相手がいると強いんですね。
英雄という人間は、己という存在に対する自信がない代わりに、「他者のため」という行動原理を与えられると強い。それは彼が現代社会で培った倫理や道義・(一般的な)正義というものに適い、彼が信奉しているからです。極端な現代人であるゆえに強い、という見事な逆転でしょう。
豪胆・埒外さを誇るばかりがヒーローではない。現代日本においてヒーローというものが存在するとしたらどういう者なのか、を描かれておられるのでしょう。
というようなことを思ったわけですが。単純な感想、今巻は熱い! 英雄とブライの共闘! 生命のほとばしりすら感じる生き残り戦! そして村井君……(;;
ダンシング・ヒーロー [VHS]
胸がかぁ~~!!っと熱くなる作品です。
観終わった後は、踊りながら叫びたくなるでしょう。
最後のダンスシーンは本当に素晴らしい!!
それと、表情がとてもステキです。
生きる活力が欲しい人は是非ともこの作品を!!
感動の涙と共に、活力が湧いてきますよ★
・・・DVD化されていないのが勿体無いです。