ROCKERS[完全版] (スタンダード・エディション) [DVD]
PUNKといえばピストルズという浅い認識でコレを観るとちょっと理解するのが難しいかもしれない。
この後に出てくるアナーキーが非常にわかりやすい形でパンクロックを提示したのに比べて、確かにパンクっぽくはあるけれどロンドンパンクのような判り易いファッションでもなければ、歌詞も正直訴求力に欠けていて、特に当時のちょっとシラけた社会の雰囲気を知っていなければ伝わってくるものは薄いだろう。
このなかでフリクション、リザード、S-KENに関しては、この中で生き残ったバンドといえるので、楽曲や演奏力に少し魅力を感じられるかもしれない。
それ以外のバンドではmirrors、SSが面白かった。
mirrorsに関しては、非常にポップなリズム隊に絡むアバンギャルドなギターというユニークな楽曲に加えてドラムがボーカルを取る変則性もあって一筋縄ではいかない面白さが上記バンドと比べてもなお一層印象に残る。(ドラムが演奏後にインタビューに答えてる感じもちょっと香ばしく味わい深い。)
SSはそのあわただしい楽曲とちょっと何が言いたいのか判り難い歌詞、学生服のような統一された衣装とルックスも相まって、激しくも尚ポップな印象を与えてくれた。(今でいうエモコアに近いかもしれない。)
つけたせば、8 1/2もボーカルの面白さで印象に残った。
それから興味深かったのは、ファッションや景色からわかる風俗よりもインタビューに答える若者の話口調が、1965年生まれの自分から見ても古臭く、リアルに当時の感じを伝えてくるところだ。
もちろん今の若者とは全く異なるイントネーションで、語尾に「サ」を多用する独特の話し方は、当時は大人から疎まれていたはずだが、今改めてみると田舎の方言を聞いてるようでちょいダサな感じが、冴えないロッカーのテイストに尚一層の香ばしさを添えている。
ダン・ウィズ・ミラーズ
私はこのアルバムを聴いてエアロのファンになりました。ラジオで「熱く語れ」を聴き完全にノックアウトされ、すぐにレコード(当時)を買いに行きました。あの抜群のドライブ感とジョーのうねるようなスライド・ギターはもうたまりません。今聴いてもシビレます。世間では失敗作だといわれてますが、私はエアロの中でも大好きなアルバムのひとつです。
Mirrors
サビが頭から離れません。
キャッチーなんだけど、どこかアダルティー(笑)な雰囲気。
色々な音楽のエッセンスを詰め込みながら、はからずともギリギリのバランスで出来てる。
(それでも行き着く所はJ-POP…かな)
聴いてて、理由も無くドキドキしました。