トリニティ×ヴィーナスSRS (integral)
凄いゲームだ。
まず目を引くのはキャラ作成の自由度の高さだ。夢が膨らむデータリッチっぷりである。
またランダムチャートを使用して遊ぶシステムであるシナリオクラフトが完全に収録されていること、しかもそれがいままでのものより格段に進歩していること、よりドラマチックでより多彩で、そしてなにより面白いシナリオクラフトが遊べるよう工夫がこらされているところにも目がとまる。
それでいながら基本ルールはいたってシンプルで遊びやすく、取り回しに苦痛を感じる部分はほとんどない。
ルールブックを読むだけで、一刻も早く遊びたくてうずうずしてしまう。
TRPGの技術の粋がこらされた一冊だ。
南極大戦 -Tower×Vabel- Supplement:トリニティ×ヴィーナスSRS (Integral)
この本はトリニティ×ヴィーナスのサプリメントで、「完結編」的ものです。
今まで語られなかった設定や原作漫画終了後の情勢に、「最終決戦」というべき「南極大戦」について解説されています。
また、その「南極大戦」に関与する(シナリオクラフト用の)ストーリパターンテンプレートがあります。
追加ルールとしてシーンに登場していないがシーンに干渉するための「遠隔状態」、戦闘とフェイズワークを一括して処理するための「プログレスフェイズワーク」が掲載されています。
また「トリニティ×ヴィーナスSRSライト」といったものも用意されています。
これは本書のみで短時間でゲームをプレイすることを目的にした、いわば「簡易型トリニティ×ヴィーナス」といったものです。
(「簡易型シナリオクラフト」といった方式のプレイをします)
さて、トリニティ×ヴィーナスのメインの展開は終了のようですが、アドバンスドVIPや基本ルールでシナリオクラフト、本書のトリニティ×ヴィーナスSRSライトなどいろいろと興味深い試みをしたシリーズだったと思います。