これだけは知っておきたいB型慢性肝炎の診断と治療
私はB型慢性肝炎患者ですが、大変役立ちました。
現在受けている治療はどうなのか?
将来自分はどのくらいの確率で発癌する可能性があるのか?
発癌をできるだけ抑えるためにはどうすればいいのか?
患者の私が読んでも9割くらいは理解できました。
平易な文章で書かれており、またグラフや表も多く
文字も大きめです。医療関係者よりも患者向けに
書かれた本ではないかと思ってしまうくらいです。
B型肝炎患者さんにとってはバイブルになりそうな本です。
この本の特徴は、虎の門病院の膨大な臨床データに
基づいて書かれているということでしょうか。
章立ては
1.B型慢性肝炎の自然経過〜ジェノタイプの違いを含めて〜
2.B型肝疾患の診断
3.B型肝炎のウイルスマーカー
4.B型肝炎ウイルスの遺伝子型と遺伝子変異
5.B型慢性肝炎の治療
6.B型肝硬変からの発癌
7.B型慢性肝疾患からの発癌抑制
8.B型肝疾患の最新のガイドライン
5.B型慢性肝炎の治療 では、
a)インターフェロン
b)ラミブジン
c)アデホビル
d)エンテカビル
について書かれています。
6.B型肝硬変からの発癌
7.B型慢性肝疾患からの発癌抑制
についてはB型肝炎ウィルスに感染している患者
さんには是非読んで欲しい部分です。
少々値段は高いですが、命に関わる事ですので、
B型慢性肝炎患者さんにはお勧めします。
決断 河野父子の生体肝移植
ちょっと読むと、日本の政治史に一時代を築いた河野洋平の闘病記に、河野太郎が肝臓を提供した記録として読まれるかもしれない。私も最初は単なるノンフィクションだと思って手に取ったのだが、本当は、河野太郎氏が後段で書いた、生体肝移植が安易に行われる日本の傾向に警鐘を鳴らし、脳死者からの臓器移植を推進しなければならないということが言いたいのである。
ただ、この本を読むと、河野洋平という本来ならば日本の首相になるべき政治家がC型肝炎にかかり、彼自身を苦しめてきたという事実は、日本にとっての損失であったかもしれないとも考えられる。
ぜひ、一度手に取っていただきたい。