SP 革命篇 DVD特別版
この革命篇は、アクションに重点を置いた野望篇とは一転して、心の葛藤などをえぐり出すヒューマン・ストーリーとなっています。
だからといって、アクションは疎かになっている訳ではありません。
この革命篇でも岡田くんは、映画の撮影前に2年もの年月を掛け会得したフィリピンの格闘術“カリ”は健在です。
最大の見どころは、尾形(提真一)と井上(岡田)との対決だと思います。
「尾形が革命を起こそうとする真意は?」
「尾形は、何を訴えようとしているのか?」
…様々な想いが交錯しながら、映画は、クライマックスを迎えます。
革命篇は、ところどころ続編を匂わせているので、あくまで、“PERFECT ANSER”ではないため、“完結篇”があるとすれば、それは、次回作への楽しみの一つとなるでしょう。
やさしい時間の中で
普段アニメは見ませんが、SF好きな自分はコレだけは見ます。
CGと絵を組み合わせた表現は新鮮で、今までにない広い世界を見せています。
この度act5にて流れるイメージソング「やさしい時間」がついにCD化。
act5内でリクオがピアノで奏でるのはこの曲。
ファン待望の一枚!と書きたい所ですが、聞きやすい良い曲なのでファン以外の方も是非♪
dregs of dreams
ムーンライダーズの良心、肝心要、鎹。そんなイメージの武川氏。
武川氏の楽曲はいつも、しっとりやさしい手触りでなつかしい。そしてその詩は、男らしくさわやかだ(楽隊の同士、鈴木慶一氏が乾いた音に女々しい詩を乗せているのと好対照である。でもだからこそ二人の在籍するムーンライダーズは世に類いないバンドなのだろう)。
馬上のインディアンが駆け抜けるように、弱きものを軽々抱き上げるように。
このアルバムも、武川氏のおおらかさと細やかさ、やさしさに満ちあふれた楽しく心地よい作品となっている。ライダーズのファンでなくとも「絶対推薦の一枚」と胸を張っていえる。
名盤です。
SP 革命篇 DVD通常版
ドラマ「SP」の映画版。スタッフや配役がテレビ版のままだけあって、テレビ版のスピード感や面白さは、ほぼそのまま移植された感じ。出てくるシーンも、六本木や麻布や霞ヶ関等、都心に土地勘がある人には馴染みの場所が多く出てくるのは、見ていて楽しい(「革命篇」の冒頭は六本木ヒルズ)。
ストーリー的には、深夜とはいえ東京の都心で車が炎上したり銃撃したりして警官も駆けつけないという荒唐無稽さはありましたが、ある意味、最近の民主党の代表選挙を見越したような、「日本の国ではなく、内部抗争と私服を肥やすことに専念する政治家に対して、国を憂う志士達が立ち上がる」という、まさにタイムリーな内容。正直、ここでクーデターを裏で操作する官僚たちが言うように、駄目な国政・政治家に慣れてしまった日本国民を覚醒させるためには、「俺の空 刑事編」のように既存の勢力に対抗できる力が出てくるか、または革命しかないかもしれない、と考えてしまいます。
ただ、難しいことはともかく、アクション・エンターテインメントとしては日本の映画らしくなく(?)、ストーリーも進行も、面白いのは間違いないと思います。また配役もはまってます。岡田准一が主役となってますが、実際の主役であり、圧倒的な存在感を見せるのは堤真一です。最高のはまり役だと思います。また香川照之も、登場回数は限られてますが、野心を持つ政治家にピッタリです。でも何といっても、岡田の仲間のSPを演じる真木よう子が最高です。あの美貌でドエスなキャラというのが「刺さり」ますし、国会議事堂の議場に仁王立ちする姿は美しすぎます。流れる音楽も印象的です。
敢えて難点をあげれば、「野望篇」と「革命篇」を両方見ないと完結しないこと、堤真一が演じる尾形係長の動機に(大儀ではなく)私怨が絡むこと、尾形係長と政治家の伊達の関係が最後まで明確にならないこと(それらしい場面はあるが)、等ですが、それでも日本のエンターテインメントとして見る価値ありだと思います。
Tokyo7
ライダーズのアルバムはいつ聴いてもワクワクする。
それは、こちらの想像力を打ち破る想像力がアルバムに濃縮されているからだ。
だからいつ聴いても刺激的だし、何度も聴きたくなる魅力がある。
「MOON OVER the ROSEBUD」はそう言う意味で傑作だった。過去も未来も飛び越えた既成のない濃密な音楽空間に酔いしれた。
ところが今作はどうだ。非常に軽やかなサウンドで各曲がコンパクトにまとまっている。これには意表を突かれたし、すんなりと心地よく聴き終えた。
ライダーズといえば全員が曲を書くせいもあって、メンバーそれぞれの楽曲のカラーが非常に面白いのだが、今回はこれまでのアルバムの中でも最もトータル的な整合感が取れているような気がする。
おそらく、曲順というか流れが非常に良いアルバムなんだろう。だから何度もリピートしたくなる。
実際、アルバム後半〜ラストの「6つの来し方行く末」の流れは素晴らしいし、まさに脱帽としかいいようがない。
慶一さんのヴォーカルもますます充実していて、今回も傑作です。