SOIL 8 (BEAM COMIX)
最近は物語の展開が完全に超常現象化してしまったので、序盤のドキドキ感は後退しましたが、話としてはまだまだ面白い。
ここからは超展開で広がりきった風呂敷をどうまとめてくれるのかが見物です。
SOIL~完全版~ [DVD]
驚くほど幸せで平和な町、そいる町。
そこで誰もが羨む様な幸せな家族が突然姿を消した。
彼らはどこに消えたのか?
二人の刑事が謎を追う。
しかし、この事件はそいる町に起きる事件の始まりに過ぎなかった。
人は退屈を嫌う。
これは人間の、いや生物の本能に結びついている。だから刺激を求める。
昔から続く祭り、という風習が世界各国にある。
大体は、神に祈りをささげるだとか、五穀豊穣を祈って、とかいう意味づけがされているけれど、結局は退屈をしのぐための行動だったんじゃないかと思う。
退屈で退屈で、明日もきっと今日と同じで、それはずっと続いていく。
そういった閉塞感は現代のほうがずっと強い。
そして、何もなく平穏で退屈な毎日とは、幸せと同義語の関係にあるのだ。
だから、幸せな日常を過ごすそいるの町におきた数々の事件は、その町の住人たちの願望が形になったものといえる。
日常が平穏であればあるほど、異物が引き起こす非日常の影響を大きく受ける。
これらの事件が起きるそいる町には、太古の昔からその事件が起こる土壌があったのだ。
生贄の儀式。
蘇流村。
そいる町。
そこに暮らす幸せな人たちと、その腹の中に詰まったどす黒い感情。
そして、虚像と実像のあってはならない出会い。
結局、事件は解決しない。
刑事二人の管轄外だからだ。
だから事件は”無かった事”になってしまう。
どす黒い感情汚い欲望を腹にパンパンに詰めた住民たちは、日常を取り戻す。
そして、そいる町は平和な町になりましたとさ。
めでたしめでたし・・・。
SOIL 1 (Beam comix)
ご飯も食べずに、4巻までイッキ読みしてしまいました。
昔、ツイン・ピークスにハマった時の感覚。先を読まずにはいられない!
ちなみに私は全くカネコアツシさんを知りませんでしたが、ふとしたキッカケで読まなければいけないことに。ハイ、5巻は自腹で買いました(笑)
SOIL(10) (ビームコミックス)
深まる謎が加速度的に広がってくる作品。下手な映画より断然面白く、次の展開が全く読めない複線の貼り方が素晴らしい。淡々とした画風だがポイントの押さえ方が非常にうまい!大人が楽しめる漫画ですね☆