GOLDEN☆BEST Early Days Selection
「音楽は、自分の思いを表現する手段だ」という創作家としての基本的な理念を、ここまで明確に具体化している人は少ない。家族について、日々の生活について、日本の国について、結婚について、何でも自分の感じたこと思うことを、自由に歌にして表現することの素晴らしさを、彼は教えてくれる。
これだけ内容の濃い詞を、二十歳そこそこの若者が書いたとは、とても信じられない。テレビをつければ頻繁に耳にする「自分だけのストーリー」などと言う言葉に、象徴されるワンパターンで、没個性的な歌に、私は、うんざりしている。きっと泉谷氏も「てめぇーら、もっと他に歌にするこたぁ、ねぇーのかよぉーっ」と思っているのに違いない。
名曲ばかりなのだが私的には、「Dのロック」が特に好きだ。
詞と曲、アレンジ、唱法、彼のキャラ、それら全部が見事にマッチしたこの曲の迫力は圧巻だ。
パーフェクト・ブルー: Perfect Blue
動画サイトでExtremeのMore Than Wordsを検索していたときに、たまたまチョン・スンハ君を知りました。「この子は一体何者?」こんなにあどけない少年の凄すぎるギターテクニックを目の当たりにすれば、誰でもそう思うと思います。アコースティックギターのCDなど今まで買ったことがなかったのですが、スンハ君のCDが出たら絶対買おうと思っていました。動画サイトで特にアクセス数が多かったものと、彼のオリジナルが2曲入っています。名曲のカバーが多く収められているのですが、スンハ君が演奏すると元の曲がさらに輝きを増すように思えてきます。ジョーン・オズボーンのOne of Us、スティングのFields of Goldなど、聴いているうちに涙が出てきました。ギターひとつで人々を感動させるスンハ君てすごいな。13歳になった彼の写真がジャケットの中にありましたが、音楽に対するひたむきさを感じますね。涼しげなルックスもいいです。すでに一流のミュージシャンから、ギタリストとしての腕を高く評価されているスンハ君なのですが、これから一体どんなアーティストになっていくんでしょうか。韓国から本当にすごいアーティストが出てきました。目が離せないです。インタビューも見ましたけど、とっても真面目な少年ですよ。全世界が注目のスンハ君。こんなに素晴らしいアルバムをありがとう。
そしてぼくはひとりになる
前作「ぼくが死んでこの世を去る日」に比べていい意味で力の抜けたアルバムになっています。きっと録音も楽しかったのではないでしょうか。歌詞も「また恋をしてしまったぼく」のような極私的内容です。
金子マリさんも最高だし、後半ちょっとダレますが、なかなかの名盤ではないでしょうか。
Le Bleu
ジャスティン・キングに対しては、ギターの演奏技術ばかりに関心を集中させる人が多いかもしれないが、コンポーザーや作曲家としても、素晴らしい才能を持っている。この作品のラストの曲で彼のボーカルを聴く事ができるが、けっこう良い声をしているのがわかる。実際マイスペックなどで試聴できる彼の歌物の曲もなかなかのものなので、そっちも興味があったら聴いてみると良いだろう。
しかし、この作品でのメインはあくまでギターである。フラメンコギターやケルト音楽を軸にしたような曲もあるし、Micheal Hedgesみたいなパーカッシブなタッピングスタイルの詩情を取りこんだ感じの曲もあり、ギタリストとしての腕前だけでなく、彼のミュージシャンとしての幅を感じる事ができる。情熱的でエモーショナルなだけでなく、詩的な叙情性の表現も見事である。
フットプリンツ ~ベスト・オブ・イサト中川
アコースティック・ギターでインスト曲を演奏する、そう言う人、特にこれからインストを始めよう...と言う人にとって、とてもお薦めのアルバムです。(アルバム紹介レビューなので少し意図から外れているかもしれませんが...) 一部の曲を除き、ほぼ全編に渡りアコギ1本でのインスト曲です。本アルバムはベストアルバムですが、ただのベストアルバムという訳ではなく、以前に収録されている曲を再アレンジ、再録音してあります。個人的には、この再アレンジでどの曲もより良さが増していると思います。そう言う意味でもお薦めのアルバムです。ギターを弾かない人にも、アコースティック・ギターの良さを感じてもらえる1枚だと思います。