デュエット
2004年はレイ・チャールズのデュエットアルバムがウケたせいか、ケニーGも同様のデュエットアルバムをリリースした。今までのPOPS風の曲が多い彼にとっては、よりJAZZYで大人なムードを醸し出している。
なので、軽すぎるとケニーGから距離を置いていた人も、これならば聴き応えがあるかもしれない。
全編ウォルター・アナシェフが手がけているので、POPよりな雰囲気を想像されるかと思うが、それはご心配なく。バーブラ・ストライサンドやチャカ・カーンの成熟したボーカルが大人な世界観へ誘ってくれる。ノラ・ジョーンズのカバーやバート・バカラック本人を招いたアルフィーなど、インストものも良い出来のものが多くて、全編全てを気に入るというよりは、自分に合った作品を探して聞くと良いと思う。
意外なようで、期待していたのはOUTKASTのカバーのTHE WAY YOU MOVE。この作品はEARTH、WIND&FIREの影響が強いと考えていたので、グラミーで共演したように是非本人たちに歌って欲しいと望んでいたからだ。グルーヴ感が必要と感じたのか、プロデューサーにはウォルター・アナシェフの他にラファエル・サディーク(アテネオリンピック公式アルバムでもEARTH、WIND &FIREをプロデュース)も招き、アルバム中で最もリズミカルでグルーヴィーなナンバーだ。だが、やはらいこれはHIP HOPアルバムでないために、グルーヴ感は大人しくなり、EARTH、WIND&FIREのコーラスも何処か弱めなので、OUTKASTのオリジナルには遠く及ばないのが残念な限りだ。
Inside My Head
発表当時のめりこんだ「Repeat Offender」から23年、今こんなアルバムがリリース出来る才能と情熱に脱帽するだけだ。
Frontiers Recordsの名前から期待したが、遥かに超える楽曲群にこちらまで若返る気がする、と言えば言いすぎか。
欲張りかもしれないが、「Ready To Fly」の様な、あざといまでに歌いあげる曲が欲しかった。
歌の上手さも、この人の魅力なのだから。
Night Out With Friends
最初、何気なくリチャードのライブ盤だなと思いふと購入。1995円と格安だったのであまり期待していなかったのですが、ライブCDに12曲、さらにライブDVDがセットになっていました。ライブDVDは全21曲も入っていて、ゲストを交えたフルコンサートの臨場感と一体感が存分に楽しめます。
お馴染みの大ヒット曲だけでなく、最近の楽曲まで余すところ無く収録されていており、大人っぽいイメージ。はじめはおとなしい感じのアコースティックでスタート、観客との呼吸を合わせるように段々とボルテージを上げ、後半のロックはライブの一体感抜群、所々に彼の真骨頂であるバラードを挟みながらの演出も◎。飾らないリチャードの自然な振る舞いにも好感が持てます。日本ではデビュー当時の人気がウソのように過去の人っぽくなってしまい残念ですが、まだまだ第一線で活躍できる歌唱力があり(個人的にはあのしゃがれ声を振るわせた高音域の曲が大好きです)、是非とも日本でライブツアーをやってほしいなと思えるアルバムでした。ファンなら絶対買い!です。