モテ虫王者カブトキング 2 (ジャンプコミックス)
とても少年誌に連載されていたとは思えない、下ネタ満載のギャグ漫画です。
他の尾玉氏作品の子供主人公達がイケズで屈折していながら、どこか可愛げを残しているのに比べ、本作の主人公カブトムシは種の存続しか興味が無い大変気色の悪い少年として設定されています。
段々作者が自分のキャラを本当に嫌っているのではないか、との疑念が湧く程でした。
そして、本作の最終回は尾玉氏自ら登場しての「キモい人」論が炸裂しています。
尾玉氏自身が行う講義形式で非モテで独り善がりの人物を臓腑をエグる様に描写した問題作です。
ギャグを超えて、故山田花子氏の漫画で良く描写された恋人同士のコミュニケーション不全状態にまで踏み込んでしまっています。
笑うに笑えない痛い話ですが、しかし読む事が止められない磁力がありました。
帯にも有る様に本作と、講談社good! アフタヌーン連載「たおれて尊し!」が次々と打切りとなった尾玉氏の見事な最後っ屁なのか、氏の私生活上でなにか辛い事が有ったのか、と勘繰りたくなるメタな作品です。
尾玉なみえ氏ファンには大いにお勧めです。
アイドル地獄変<完全版> (シリウスKC)
描かせてやれよ!力一杯描かせてやれよ!
少年ジャンプで「少年エスパーねじめ」「純情パイン」
と打切りられたのは「坊や達にはまだ早かったのね」
「週間少年誌の荒海は高かったか」と、諦めもつくが…
この本もメチャ面白いのに!キイ!
某スポーツ少女漫画を知っている人ならピンとくる人物配置。
アイドルをめざす海ひろ子のサクセスストーリーとみせかけて
ミッハー(憧れのアイドルでライバル)と絡まないと全然芸能じゃないし、
アイドル仕掛人の紅 速人もだんだん主人公になめられていく。
でも元気だけはある。倒れる時は前ノメリ。
兄嫁の誕生日に「少年エスパーねじめ」の1・2巻をあげた。
ノーコメントだった。